ラジオ・ラジカセミニ博物館

SONY CFS-686の修理 Part2


2008年2月27日更新
一部修正と、修理依頼の方からのお礼を追加


修理未経験者や初級者向けの細かい工程の説明はしていません、
基礎知識があり修理経験豊富な方が修理してください。
万一修理を失敗しても、自己責任でお願いいたします。

ラジオ・ラジカセミニ博物館・資料室
SONYテープレコーダー回路図集3
CFS-686

このCFS-686も修理依頼品です。右側の音が歪んで小さくなっている故障の修理依頼です。
これからも長く使いたいので、スイッチやボリュームなどの接点のオーバーホールと、
ロッドアンテナの片方が折れているので交換も依頼されました。
少し前にソニーのサービスに出してカセットや接触不良も直ったそうですが、
少ししてから内部のアンプのどこかの部品が劣化して音が歪んで小さくなったそうです。
故障症状 右チャンネルの音がひずみ、小さい。
診断症状 プリアンプ部のトランジスター不良。
処置内容 プリアンプ部のトランジスターを4個交換
VOLUME、BASS、TREBLE、REC LEVELの各ボリュームの分解・清掃・接点改質剤塗布。
カセットメカのスイッチの接点洗浄と接点改質剤塗布。
内部の取り外せるコネクター接点洗浄と接点改質剤塗布。
AC電源端子の接点洗浄と接点改質剤塗布。
DC端子の接点洗浄と
接点復活剤塗布。
ヘッドホン端子、マイク端子、外部スピーカー端子の分解清掃と接点改質剤塗布。
ラインイン・フォノ端子、ラインアウト端子の接点洗浄剤と
接点復活剤塗布。
録音/再生切換、POWER、LOUDNESS、TAPE SELECT、DOLBY NR、REC MUTE、REC MODE、AFC/ISS、FUNCTION、
BAND SELECT、LIGHT、BATT、LINE/PHONOの各スイッチの分解清掃と接点改質剤塗布。
スピーカーの清掃。
アンテナ端子、アース端子のさび落としと接点洗浄と
接点復活剤塗布
電池端子・ロッドアンテナのクリーニング後の接点洗浄と
接点復活剤塗布。
ネジ穴の補修。
カセットメカのベルト交換と駆動部と走行系の清掃とグリス塗布。
テープスピード調整。
アジマス調整。
電源回路とパワーアンプ回路のコンデンサを交換。
定電圧調整。
再生レベル調整。
録音レベル調整
録音AGCバランス調整。
ラジオの受信周波数調整と感度調整。
ステレオ復調回路調整。
レベルメーター調整。
録再ヘッドと消去ヘッドとキャプスタンの消磁。
ロッドアンテナの交換。
本体清掃。
オーディオ基板の取り外し方

VOLUME、TONE、 REC REVEL、TUNINGのツマミを引き抜きます。
カセットホルダーを開いて、上にスライドさせると取り外せます。

裏キャビネットを取り付けているネジをはずし、裏キャビネットを取り外します。

表キャビネットから繋がっている配線のコネクターをはずします。
チューナー基板(写真左)とオーディオ基板(写真右)に繋がっています。
 


基板のついたフレームを表キャビネットから取り出します。

ライン・イン・アウトの端子のパネルとシールド板をはずします。

チューナー基板につながっているコネクターとマイクロスイッチをはずします。
マイクロスイッチは、白いレバーのついている側を持ち上げて、反時計回りにまわすと片側が外れます。


このチューナー基板は、LEDへのコネクターの3本端子の1本が切断されています。
逆接続によりLEDの故障が発生するので、改善されたのかもしれません。

マイクをフレームからはずします。



AC電源回路基板からきている、4本の配線をはずします。
基板を固定しているネジをとると外せます。
取り外すネジの側に矢印が印刷されています。
カセットメカの裏のシールド板と、REC VOLUE基板につながっている配線をはずした方が作業がしやすくなります。
右側の音が歪むのを修理
故障個所を調べる チューナーや外部入力やテープの音が、右側のスピーカーやラインアウトで歪みます。
右側の音は歪むだけでなく小さく、右側のメーターも振れません。
ラインアウトはトーンコントロールの手前の音が出力されていますので、
トーンコントロールからスピーカーまでのチェックをします。
テストでラインアウトに音声を入力するとスピーカーから音は出ます。
トーンコントロールから音量ボリューム、そしてパワーアンプからスピーカーまでは正常のようです。
ファンクション切換からラインアウトまでの間の回路が故障のようです。
故障個所を特定せずにスイッチの分解や部品の交換、調整個所を動かしたりすること絶対にしないでください。
同じ所を修理したが直らないと問い合わせられても、故障個所はわかりません

故障個所はすべて同じではありません。
回路がわからない方や、修理経験の少ない方は絶対に分解をしないでください。

修理を失敗しても自己責任です
メーカーやこちらに修理依頼をされても、修理の受付は出来ません。
音声を入力した状態で回路をたどって歪む個所を探します。
最初はQ205のトランジスターが不良かと思い交換しましたが違いました。
もう一度調べると一つ前のトランジスターでした。

基板にシルク印刷でQ204と書いてあるトランジスターです。
写真はテストで交換した2SC1740Sですが、実際の不良トランジスターは2SC1345です。
トランジスター互換表では一応互換品らしい2SC1740Sに交換してみました。
バランスをとるため左チャンネルの同じ部分(Q104)のトランジスターも交換してみました。
音は正常になりましたので、不良個所はQ204の2SC1345だったようです。
Q104のトランジスター2SC1345のhFEを測定したあとに元に戻し、
Q204のトランジスターの2SC1345を、Q104のトランジスターと同じ値のhFEの2SC1345に交換しました。

後で調整をしますので、hFEはあまり気にしなくても大丈夫です。
スイッチとボリューム修理後の仮組みで、さらに不良個所が見つかる
ファンクション切換をテープに切換えて、何も再生しない状態でノイズが左右違いました。
Q204のトランジスターを取り替えた右チャンネルより、左チャンネルの方がノイズが多いです。
ノイズの感じは、サーという音にザーという音とガサゴソというノイズが混ざっています。
また、両チャンネルとも全体にノイズが多い気がします。
ライン入力に切り替えてみたところ、テープほどのノイズはありませんが同じノイズが少し聞こえます。
次に回路図を見ながら、同じトランジスターを使っているところを疑って調べてみることにします。
Q204のトランジスターと反対側の左チャンネルのトランジスターQ104の出力をチェックしてみました。
右チャンネルのQ204の出力よりガサゴソノイズとザーノイズが多いです。
いずれ同じ症状になるかもしれないので交換します。
次にもう一つ前の回路のトランジスターも調べます。
まず、左チャンネルから調べます。
ファンクション切換のすぐ後のトランジスターQ101です。
ファンクション切換がテープの時、録音時はマイクアンプになり、テープ再生時はヘッドの後の再生プリアンプになります。
ファンクション切換に連動して、増幅率も切り替わります。

出力をチェックしてみたところ、ガサゴソとノイズがわずかに出ているようです。
取り外してトランジスターチェックをしたところ、少し劣化していました。
これは交換します。
次に右チャンネルです。
ファンクション切換のすぐ後のトランジスターQ201です。
ファンクション切換がテープの時、録音時はマイクアンプになり、テープ再生時はヘッドの後の再生プリアンプになります。
ファンクション切換に連動して、増幅率も切り替わります。

出力をチェックしてみたところ、ノイズはほとんどわかりませんでした。
取り外してトランジスターチェックをしたところ、ほとんど劣化はしていませんでした。
これもいずれ同じ症状になるかもしれないので交換します。
トランジスター交換後の結果は、ファンクション切換をテープに切換えた時のノイズがかなり少なくなりました。
音量ボリュームが最大では、ハム音が乗りますが気にならないレベルまでサーというノイズが減りました。
左右のノイズのレベルは少し違いますが、最大音量時ですので許容範囲だと思います。
ファンクション切換をライン入力にした時のノイズは、音量ボリュームを最大にしても、ほとんど聞こえなくなりました。
他に同じトランジスターを使っている回路は、フォノイコライザー回路です。
こちらも調べてから交換するか検討します。

Q502とQ501のトランジスター2SC1345を取り替える前に測定します。

ノイズを測定するため、コネクターの入力端子をアースとショートさせます。
ラインイン端子にショートプラグを差し込めばよいのですが、ありませんのではんだで処理をします。

はんだで隣のアース端子とコネクターの入力端子を接続します。

トランジスターを取り替える前のノイズレベルです。

トランジスターを取り替えた後のノイズレベルです。
聴いた感じではわかりませんが、メーターで見るとノイズは減りました。
トランジスターは交換したままにして、コネクターのはんだを元に戻します。
よく聞くと、テープに切換えた時に、まだゴソゴソと小さいノイズが聞こえます。

ゴソゴソという小さいノイズですが、再生レベル調整用の半固定抵抗RV102とRV202が接触不良により発生しているようです。
今回のような症状は、トランジスターの劣化よりも、半固定抵抗の接触不良が多いかもしれません。
接触の悪い場合は半固定抵抗を軽くたたくと、ものすごいノイズが出ます。
接点洗浄剤と接点復活剤などで、接触不良を直すとノイズが出なくなる場合があります。
今回は、
接点洗浄剤接点改質剤を使用しました。

再生レベル調整用の半固定抵抗を不用意に回すと、ドルビー録音されたテープが正常に再生できなくなります。

必ず、メーターと基準信号テープを使用します。
ドルビーNRシステム内蔵機種は、注意が必要です。

 
●測定器や調整用テープが無いが、やむなく回す必要がある場合●
半固定抵抗をまわす前に、自作の基準信号の入ったテープの再生レベルをメーターで確認しておいて、
接触不良を直した後に同じ再生レベルに調整します
AC電源端子の修理

AC電源回路のDC電源との切換スイッチ部を分解清掃して、接点改質剤を塗布します。
DC電源端子は分解できないので、接点洗浄剤と紙やすりで接点を磨き、接点復活剤を塗布します。
スイッチとボリュームの分解清掃



AFCスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。
黒い樹脂パーツの中心には、スイッチをロックするための部品があります。
小さいスプリングとスプリングにより突起する小さく黒い樹脂パーツがありますのでなくさないように注意してください。
接点端子の間の細長い樹脂パーツの形によって、ロックの仕方が変わりまので、取りはずしたあとに組み立てる場合の向きに注意してください。

REC MODEスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。

磨く前(写真左)と磨いた後(写真右)の違いがわかります。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。



REC VOLUMEを分解清掃します。
ブラシにほこりが沢山付いて、抵抗と接点部分も真っ黒です。
綺麗に清掃して磨いてから、接点改質剤を塗って組み立てます。
金属ケース部分にすべりを良くするために接点グリスも塗っておきます。



REC MUTEスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
スイッチがロックしない構造なので、分解組み立ての時に部品のそれぞれの向きを間違えないようにしてください。
金属ケースの中の黒い樹脂パーツと接点端子の間の白い樹脂パーツの向きを間違えないように。
足の向きもありますので間違えないように。

DOLBY NRスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。

TEPE SELECTスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。



TONEのTREBLEスライドボリュームを分解清掃します。
磨き上げたら、接点改質剤を塗って組み立てます。
金属ケース部分にすべりを良くするために接点グリスも塗っておきます。


組み立てたTREBLEと分解したBASSのスライドボリューム

LOUDNESSスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。



VOLUMEのスライドボリュームを分解清掃します。

磨き上げたら、接点改質剤を塗って組み立てます。
金属ケース部分にすべりを良くするために接点グリスも塗っておきます。


接点洗浄剤を吹き付けると酸化膜や汚れが浮き上がります。

こんなに汚れが落ちます。
カーボンの抵抗の真中から、TONEやREC VOLUMEのスライドボリュームにはなかった配線があります。
これはラウドネス回路に繋がっています。

POWERスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
 
磨く前(写真左)と磨いた後(写真右)です。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。



FUNCTIONスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。


クリック機構のスチールボールとばねが飛び出さないようにビニール袋の中で作業をします。

中身を取り出して部品の形を確認します。

左が各接点を取り出したところです。
右は磨いたあとです。

録音・再生切換スイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。




中身を取り出して部品の形を確認します。

接点の各パーツは、形や大きさなども違います。
接点にかぶさる樹脂パーツの向きも確認しておきます。

順番を間違えないように組み立てます。

外部マイク端子も取り出して分解清掃し、接点改質剤を塗って組み立てます。
真中の接点を取り出すと磨きやすいです。

PHONO基板を取り外します。

アース端子のはんだを吸い取り、ネジをはずして基板を取り出します。

LINE/PHONO切換スイッチを取り出して分解清掃し、接点改質剤を塗って組み立てます。

TUNERのBAND SELECTスイッチのそばに取り付けてあるマイクロスイッチを分解清掃し、接点改質剤を塗って組み立てます。
このマイクロスイッチは、STEREO/MONOの切換スイッチです。

これもばねが入っているので、分解時に飛び散らないようにビニール袋の中で作業すると安全です。
中はスライドスイッチと同じ物が入っていました。
マイクロスイッチのような、スライドスイッチです。



BAND SELECTスイッチを取り出すために、白い樹脂パーツを取りはずします。
組み立てる時は古いグリスをふき取り、新しいグリスを塗っておきます。


TUNER基板を取り出します。
外部アンテナ端子のネジとTUNER基板を取り付けているネジをはずし取り出します



 
BAND SELECTスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗って組み立てます。
パーツには向きがありますので、間違えないようにします。
カセットメカの修理

ゴムのアイドラー(緑の矢印)とブレーキのゴム(赤の矢印)をクリーニングします。
ブレーキのゴムが接触するリール台もクリーニングします。

モーターのサーボ回路のコネクター(緑の矢印)を抜き接点を磨き接点改質剤を塗ります。

ヘッドブロックの古いグリスをふき取り、新しいグリスを塗る作業です。

まず操作ボタンを固定している金属棒を取り外して、操作ボタンを取り外します。

ピンチローラーとスプリングを取り外します。

録音/再生ヘッドの下の金属板を取り外します。
金属板(緑色の矢印)の下にスチールボールが2個(赤い矢印)あります。
グリスをふき取り、取り出します。

スプリングをはずして、ヘッドブロック(緑色の矢印)を取り外します。

さらに下にスチールボール(赤い矢印)があります。
これもグリスをふき取り取り出します。
稼動部分の古いグリスもふき取ります。
スチールボールにも新しいグリスを塗り元の位置に戻し、ヘッドブロックも元に戻します。

金属板とスプリングを、元に戻します。
ピンチローラーも元に戻します。

カウンターのゴムベルトは、カウンターの取り付けネジを外して取り替えます。
ゴムベルトのかかる部分を綺麗に拭きます。

ゴムベルトは、カウンターのプーリの一番下と右のリール台にかけます。

カセットメカの裏側の作業に入ります。
四隅のネジを取り外すと、カセットメカは取り出せます。

リーフスイッチの接点を磨き、接点改質剤を塗ります。



フライホイールを抑えている金属板を取り外します。
樹脂パーツのギヤとレバーの位置をよく確認しておきます。
取り外すと、フライホイールが見えます。

ゴムベルトをはずし、フライホイールも引き抜きます。



フライホイール、モーターのプーリ、アイドラーのゴム、プーリを磨きます。
稼動部の古いグリスを取り除き、新しいグリスを塗ります。

マイクロスイッチのようなスライドスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗ります。
これは、キュー/レビューのミューティングスイッチです。

古いゴムベルトをはずし、新しいゴムベルトに交換します。
古いベルトは伸びているので、新しいベルトは少し小さめです。

ベルトを交換したら、元通り組み立てます。

ヘッドイレーサーで、消去ヘッドと録再ヘッドとキャプスタンを消磁します。
スピーカー端子とヘッドホン端子の修理

表キャビネットの外部スピーカー端子とヘッドホン端子の付いた基板を取り外します。
今回は、キャビネットを丸洗いするのでスピーカと配線をすべて取り出しました。



はんだを吸い取り、スピーカー端子とヘッドホン端子を取り外します。

スピーカー端子は、分解しなくても磨くことが出来ます。
左側が磨いたものです。
磨いたあとは、接点改質剤を塗ります。

ヘッドホン端子の分解です。
まずカバーをはずします。
 
後ろから見て、中心から左側の端子を引き抜きます。

次に中心から右側の隣の端子を引き抜きます。

先ほどの端子の両脇の端子を引き抜きます。

最後にいちばん両側の端子を引き抜きます。

引き抜くのはココまでです。

樹脂ケースに残っている、アース側の端子を磨きます。

引き抜いた端子も磨きます。
接点改質剤を塗ってから、分解とは逆の順番で組み立てます。
LIGHTとBATTスイッチとTUNING/BATT METERの修理

LIGHT/BATTスイッチ基板を取り外します。

ボタンの取り外し方は、裏側の爪を内側にずらして取り出しますが、ばねが入っているのでなくさないように気をつけてください。



メーターとスイッチのはんだを吸い取り、基板を固定している樹脂の爪をはずしてから、メーターとスイッチを取り出します。

LIGHTとBATTのスイッチです。
マイクロスイッチのようなスライドスイッチを分解清掃して、接点改質剤を塗ります。
★固着したメーターの修理方法★

メーターの分解です。
4箇所ほど接着剤が塗られています。

接着剤をカッターなどで、そっと剥がして透明樹脂カバーを取り外します。

矢印部分が固着して動きにくくなっている場合があります。

矢印部分の緑色の樹脂を取り除きます。
軸を固定しているマイナスのネジをほんの少し緩めます。
コイルが断線していなければ、ほとんどの場合は動くようになります。
尚、別の原因の場合は直りません。
裏側にもネジがありますが、これはメーターの目盛の0位置を調整するものです。

ネジが回らないときの修理方法は(SONY CF-1980U&CF-1980Xの修理ページへ)
ダイヤル窓の取り外し方

ダイヤル窓は隙間に汚れが入っていることがよくあります。

ダイヤル窓を取り外すには、ダイヤル窓裏側の9個ある突起部分の樹脂の溶かして出来た爪を少し削ります。

ダイヤル窓の下側と表キャビネットの間に、両面テープで張られています。
両面テープを薄いカッターの刃などで剥がしながら、そっと取り外します。

ダイヤル窓とアルミパネルの下側は、少し両面テープで張り付いていますが、これは剥がさないでそのままにしておきます。
あとは綺麗に拭いてから、両面テープやボンドGクリアーなどの接着剤を薄く塗って元通り張り合わせます。

ダイヤル窓のアルミパネルは、表面処理のようなものが劣化しているようです。
透明パネルの印刷されている文字が写っているだけでなく部分的にはがれているようです。
表面処理を剥がせば綺麗になるかもしれませんが、黒い線と数字の印刷がはがれる可能性があります。
軽く拭くだけでこのままにしておきます。

表キャビネットに貼ってあった古い両面テープを剥がしたあとに、新しい幅7mmの両面テープを張ります。
小さい四角い穴をふさいでいるところだけを切り取ります。

あとはダイヤル窓を元通り取り付けます。
ロッドアンテナの交換

裏キャビネットのアンテナ取り付け板と端子板をはずします。

配線とロッドアンテナを取り出します。

折れていたほうのロッドアンテナは、別のロッドアンテナが取り付けてあったようですが、オリジナルのロッドアンテナに取り替えます。

ロッドアンテナは汚れやさびを落とし、接点洗浄剤と接点復活剤を塗布します。
表キャビネットと裏キャビネットの丸洗い

取り外せるパーツをはずしたあとお湯で丸洗いします。

ハンドルを取り外す場合は、ハンドル取り付けのネジをはずせばよいのですが、このネジは取れませんでした。

洗い終わって乾いたあとは、はずしたパーツを取り付けます。
ステレオレベルメーターの取り付け

ステレオレベルメーターと基板の間にスポンジが貼ってありましたが、劣化していていましたので新しいスポンジに張り替えます。
カセットホルダーの清掃

カセットホルダーの透明窓の隙間にほこりが入ってしまいます。

掃除機などで吸い取りますが、取れない場合は裏側のアルミパネルの爪を起こしてはずします。

このホルダーははずしたことがあるのか爪が折れているようなので、もう一度取り外すのは危険そうなのでこのままにします。
外部マイク端子のプリントパターン補修

マイク端子付近の基板のパターンに補修あとがありました。
以前に何らかの原因で補修されたようです。
右マイク端子のプリントパターンがはがれたので、何とか接続しました。
ネジ穴の補修



4箇所のネジの取り付け穴がだめになっていました。
プラリペアで補修して、ネジ山を復活させました。
スイッチつまみの取り付け

スイッチツマミと、スイッチの間に入っている、シリコンゴムのようなパッキンがあります。
これはたまに破けてだめになります。
だめになった場合は、つまみが抜けやすくなるので同じ位のサイズのシリコンチューブを切って取り付けます。
写真の左側のスイッチがオリジナルリパッキン付で、右側のスイッチがのシリコンチューブを取り付けています。
指でつまんでいるのは、スイッチつまみです。
電池ボックスの修理

電池ボックスのスプリングと端子を磨いて、接点復活剤を塗っておきます。

電池ブタのスポンジも劣化していたので、新しいスポンジに取り替えました。
電源回路とパワーアンプのコンデンサを交換

左側の茶色いコンデンサは電源回路用で、銀色のコンデンサはパワーアンプに使用します。
茶色いコンデンサは、東信工業の低ESR電解コンデンサです。
105℃・低インピーダンス・長寿命の高信頼製品です。
銀色のコンデンサは、東信工業の音響用ハイグレード電解コンデンサです。
「原音再生」を極限まで追い求めた、ハイクオリティ・コンデンサ。豊かな量感と質感を実現したシリーズで高級オーディオに最適。
こういう説明が書いてあったコンデンサーを使用しました。

最近の電解コンデンサは、当時のものより耐圧が大きくても小型化されています。



交換前のコンデンサです。
電源回路用のコンデンサ、C318(470μF)、C702(2200μF)、C703(2200μF)、C309(10μF)、C308(1000μF)、C312(470μF)。
パワーアンプ用のコンデンサ、C154(0.47μF)、C155(100μF)、C156(4.7μF)、C157(100μF)、C158(47μF)、
C254(0.47μF)、C255(100μF)、C256(4.7μF)、C257(100μF)、C258(47μF)。




電源回路とパワーアンプ回路のコンデンサを交換しました。
電源回路のコンデンサーを交換した時は、音が綺麗になった気がします。
パワーアンプ回路のコンデンサーを音響用に交換した時は、余韻などや繊細な音が出るようになりました。
両方の相乗効果かもしれませんが、低音の質も良くなり全体の音質もバランスが良くなりました。
エージングが進むほどに、さらに良くなっていくようです。
想像以上の効果に驚きました。
このような交換はすべてうまくいくとは限りませんが、上手に使うとかなりの効果が期待できる場合があるようです。

電源回路基板は2種類あるようです。
写真左の電源回路基板には、写真右の部品がついています。
この部品の無い基板があります。
この場合は、写真左のC318とR333とかいてあるところの裏側についています。


R328は別のところについています。
この基板はジャンパー線になっていますが、電源回路基板にR328がついていない場合はジャンパー線のところにR328がついています。
カセットの調整
調整用テープと測定器が必要です。
持っていない場合は決して触らないでください。

テープスピード調整
テープスピード調整用テープを再生して、モーターの左側にある基板の半固定抵抗RV601で調整します。

ヘッドのアジマス調整
アジマス調整用テープを再生して、録再ヘッドの左側のネジで調整します。

LINE OUTの出力がL、R共最大になるように垂直調整ネジを調整する。

定電圧調整
電源にDC12Vを加え、ラジオ録音状態にする。
この時Q302のエミッターの電圧が8VになるようにRV302を調整する。

再生レベル調整
標準信号テープ(333Hz、0dB)を再生し、LINE OUTトの出力が-7dB±0.5dBになるようにRV102、RV202を調整する。
録音レベル調整
@REC MODEスイッチをMANUALにする。
ALINE INに333Hz、-18dBの信号を加え、REC LEVELでLINE OUTが-9dBになるように調整する。
B次に、Aを録音、再生しLINE OUT出力が-9dBになるようにRV101、RV201を調整する。


再生レベル調整用の半固定抵抗を不用意に回すと、ドルビー録音されたテープが正常に再生できなくなります。

録音レベル調整用の半固定抵抗を不用意に回すと、ドルビー録音するテープが正常に録音できなくなります。
必ず、測定器と基準信号テープを使用して調整します。
ドルビーNRシステム内蔵機種は、注意が必要です。

 

録音AGCバランス調整
@録音バイアス回路の電源を切って行う。
AMICジャックに1kHz、-50dBの信号をL、R同時に加え、録音状態にする。
Bこの時L、RのLINE OUTの出力が同じになるようにRV301を調整する。

録音バイアス回路の電源の切り方
カセットメカのある側から作業します。
バイアス発振ユニットの裏側にある、はんだでジャンパーされたパターンのはんだを取り除きます。

この部分のはんだを、はんだ吸い取り線などで吸い取ります。

はんだを吸い取って、電源ラインが切れたことを確認します。
調整終了後は、元通りにはんだ付けをします。

レベルメーター調整
@REC MODEスイッチをMANUALにする。
ALINE INに1kHz、-5dBの信号を加えLINE OUTが-9dBになるようにREC LEVELを調整する。
BR-CHのレベルメーターの振れが0dBになるように、パターンの接続を変える。
  
@R242の裏のパターンを接続 AR241とR242の裏のパターンを接続 B無接続 CR241の裏のパターンのみ接続
  @〜Cの順にレベルメーターの振れは小さくなる

C次に、L-CHのレベルメーターの振れをR-CHと同じようになるように、RV303を調整する。
今回は、RV303のみの調整です。
録音バイアス調整録音バイアス発振周波数調整があります。
これらは調整個所のパターンをはんだ付けをして調整します。
特に再調整の必要はありません。
バッテリーインジケーター調整
TUNING/BATTメーターのついている基板の半固定抵抗で調整します。
電源電圧を8.8Vにして再生状態にし、BATTボタンを押す。
この時メーターの指針が5の位置になるようにRV801を調整する。
TUNERの調整
正確な調整には、信号発生器が必要です。

信号発生器を使用して、FMとAMのバンド幅調整と、感度調整をします。
今回のチューナーは、FMは90MHzまで周波数表示目盛と合わせると、77MHzから84MHz付近の放送局の目盛が合いませんでした。
76MHzから86MHz間で目盛と合うように調整しました。

各調整が終わり、裏キャビネットを閉めてエージングをしながらしばらく様子を見ます。
問題が無ければ、修理完了です。
修理依頼の方からお礼をいただきました。
今日、CFS-686を受け取りました。丁寧な梱包にまず驚き、愛機の甦った姿に感激し、
新品の時以上によくなった音質にビックリいたしました。
感謝に一言に尽きます。
無事到着し、音質にも満足していただき修理の甲斐がありました。
どうもありがとうございました。


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