ラジオ・ラジカセミニ博物館

SONY CF-1980U&CF-1980Xの修理


   CF-1980U(1976年発売)             CF-1980MARK5(1977年発売)

2008年6月15日更新
「録音ボタンが硬くて押せない原因」と「テープスピード調整の反固定抵抗」に追加しました。

修理未経験者や初級者向けの細かい工程の説明はしていません、
基礎知識があり修理経験豊富な方が修理してください。
万一修理を失敗しても、自己責任でお願いいたします。

★修理専門業者ではないので、修理依頼はお受けしていません★

注意事項

スイッチやボリュームなどの接点の洗浄には、電子機器用の接点洗浄剤と接点復活剤を必ず使用してください。
CRCなどの防錆・潤滑剤は、スイッチやボリュームやメカ部分には決して使用しないでください。
ゴムや樹脂部品などが劣化して故障します。

修理依頼品です。
一応動作しますが、接触不良の修理とカセットメカのゴムベルト交換をするメンテナンスです。

2台とも、構造はほとんど一緒なので同時にメンテナンスしています。
作業手順は同じなので、2台の写真が混在しています。
故障症状 スイッチ・ボリューム接触不良、カセットメカのグリス固着、メーター固着(CF-1980X)
診断症状 スイッチ・ボリューム接触不良。
カセットメカグリス固着。

メーター固着(CF-1980X)。
処置内容 ★ラジオ部調整★
バンド切換えスイッチ接点洗浄剤と接点復活剤塗布。
FM/SW/MW受信周波数調整と感度調整。
★オーディオ部調整★
テープスピード・アジマス調整。
★その他★
メーター固定用スポンジ交換、メーター固着修理(CF-1980X)
VOLUME、BASS、TREBLE、MIXING MIC、SOUSEの各ボリュームの接点洗浄剤と
接点復活剤塗布。
LIGHT、BATTERY CHECK、REC/MIXING、METER SELECT、TAPE SELECT、LOUDNESS、ISS、
AFCスイッチの接点洗浄剤と
接点復活剤塗布。
カセットメカのスイッチの接点洗浄と
接点復活剤塗布。
AC電源端子とDC端子の接点洗浄と
接点復活剤塗布。
DC IN、MIC、REMOTE、LINE IN、EARPHON端子のの接点洗浄剤と
接点復活剤塗布。
録音/再生切換スイッチ、RADIO/LINE INの各スイッチの接点洗浄剤と接点復活剤塗布。
電池端子・ロッドアンテナのクリーニング後の接点洗浄と
接点復活剤塗布。
ゴムベルト交換。
カセットメカ駆動部と走行系清掃とグリス塗布。
録再ヘッド、消去ヘッド、キャプスタンの消磁。
電池蓋スポンジ交換、本体清掃。
キャビネットの取り外し

カセットホルダーを開けておき、ボリュームとチューニングとバンド切換えツマミを取り外します。

裏キャビネットのネジを取り外すと裏キャビネットが取り外せます。

BATTERY CHECKスイッチのツマミを細いドライバーを差し込んではずします。

表キャビネットから基板のついたフレームを取り出します。

ボリューム部分のシールドを取り外します。
スイッチは、埃よけのフエルトの取り付けが間違っています。


メーターが落ちないようにガムテープで貼ってあります。
メーカーでない誰かが修理したようです。
スイッチとボリュームと入出力端子の接触不良の修理



アンプ基板は、右側の2本のネジをはずすと、扉のように開いて開けることが出来ます。
ボリューム基板、アンプ基板のスライドスイッチは、接点の隙間に接点洗浄剤を吹きかけ、
何度かスイッチを動かした後に接点復活剤を吹きかけます。


入出力端子に接点洗浄剤を吹きかけ、プラグを数回抜き差ししてから接点復活剤を吹きかけます。
DC入力端子は、電池使用時に影響しますので接点を磨きます。
ドライバーで少し隙間を開けて、紙やすりを挟んで切換え接点を磨きます。

スライドボリュームの隙間に接点洗浄剤を吹きかけます。
ベビー用綿棒で綺麗になるまで何度も繰り返してふき取ります。
綺麗になったら、接点復活剤を塗り間吹きかけます。

回転式ボリュームは表から軸に接点復活剤を吹きかけても効果ありません。
裏側から金属フレームの隙間から吹きかけます。

接点洗浄剤を吹きかけ、何度かツマミを動かした後に接点復活剤を吹きかけます。
カセットメカの修理
配線のはんだ付けをとらない取り外し方



カセットメカ裏側のリーフスイッチをはずし、表側のカウンターとスピーカーをはずします。
カセットメカを固定しているネジ3本をはずせば取り出せますが、配線が切れる可能性があります。
これは、作業しにくいです。
作業のしやすい取り出し方



リーフスイッチのネジをはずし、基板にはんだ付けしてある赤と黒の太い配線を半田ごてで暖めてはずします。

スピーカー取り付けネジとカセットメカを固定しているネジをはずすと、カセットメカは取り出せます。
繋がっているのは、ヘッドからの配線だけなので作業しやすくなります。
ゴムベルトの交換と古いグリスの除去

フライホイール押さえ板とシールド板を取り外します。
ゴムベルトをはずして、プーリとフライホイールとアイドラーを無水アルコールで拭きます。
ゴム部品は、ヘッドクリーナーのラバークリーナーを使用します。
他の駆動部分の古いグリスを無水アルコールでふき取り、新しいグリスを塗ります。

新しいゴムベルトを掛けて、フライホイール押さえ板とシールド板を元に戻します。
録音ボタンが硬くて押せない原因



録音ボタンの金属プレートを押さえている板のグリスが固まっています。
取り付けネジを外して、古いグリスを無水アルコールでふき取り、新しいグリスを塗って元に戻します。

他のボタンの金属プレートの古いグリスもふき取り、新しいグリスを塗ります。



フライホイール押さえ板についている、録音・再生切換えスイッチを押すレバーがスライドしない場合もあります。
隙間の古いグリスをよくふき取って新しいグリスを塗ります。
表側の清掃

表側もカバーをはずして、ゴム部品や駆動系の掃除をします。
ゴム部品は、ヘッドクリーナーのラバークリーナーを使用します。
他の部分は無水アルコールで拭きます。
ヘッドブロックと駆動部分の古いグリスをふき取り新しいグリスを塗ります。
ヘッドブロックの押さえ板をはずす時、スチールボールを無くさないように注意してください。
カウンターベルトの交換時の注意



カウンターベルトを交換するには、カウンターの取り付けてある金属プレートのネジをはずします。
取り外すとゴムベルトの交換がしやすいです。
金属プレートは、オートストップメカの樹脂パーツの一つを押さえています。
金属プレートをはずした時にこの樹脂パーツが外れたり、位置がずれたりするとオートストップが絶えず動作してしまいます。
その時は、正しい位置にして取り付けてください。
RADIO/LINE INスイッチレバーとイジェクトレバーの修理



RADIO/LINE INレバーをはずして、分解して古いグリスをふき取り新しいグリスを塗ります。

イジェクトレバーも取り外して分解し、古いグリスをふき取り新しいグリスを塗ります。

取り付け時の注意

ここのレバーの組み合わせに注意してください。
間違えると、スリープ機構が働きません。
メーターの修理
外れかけたメーターの修理

ダイヤルライトの透明樹脂プレートを取り外します。
ダイヤル指針で周波数表示パネルを傷つけないように、ダイヤル指針と周波数表示パネルの間に保護シートを挟みます。




周波数表示パネルは、4個所の爪で固定されています。
爪との隙間を開けて、周波数表示パネルを取り外します。
ダイヤル指針を壊さないように、慎重に取り外します。




古いスポンジを取り外し、新しいスポンジを貼ります。
後は逆の手順で、元通りに戻します。
★固着したメーターの修理★



メーターの裏側の配線を半田ごてで暖めてはずします。
メーターの透明パネルは接着されていますので、カッターで接着剤を分離して取り外します。
ネジを固定している緑色のペイントを剥がします。
隙間のペイントが取れないときは、半田ごてで温めて溶かす方法もありますが、温めすぎると他の部分が溶けるので注意してください。




ネジをほんの少し緩めて、針が0のところに自然に戻るようにします。
今回はネジが回りませんでした。
大変危険ですが、ラジオペンチで押さえ板を矢印方向へ広げます。
このとき、針を指で押さえるかテープで固定して、動かないようにしておいてください。
軸が外れてしまうと、壊す可能性があります。
力加減が大変難しいので、慎重に作業してください。

チューナーの修理

チューナー基板のスライドスイッチは、接点の隙間に接点洗浄剤を吹きかけ、
何度かスイッチを動かした後に接点復活剤を吹きかけます。

バンド切換えレバーの古いグリスもふき取り、新しいグリスを塗ります。
各部調整
メーターの調整(CF-1980X)

メーターを修理したところ、針の振れが良くなり振れすぎるようになりました。
メーターレベル調整用のはんだジャンパーを変更します。
元のはんだを吸い取り、隣のパターンをはんだでジャンパーします。
ここは半固定抵抗ではなく、どちらかの固定抵抗を選択する方式です。
チューナーの調整

信号発生器を使用して調整します。
調整各所の説明は「SONY CF-1980Xの修理」を参考にしてください。
カセットの調整

表キャビネットを取り付けている時は、カセットホルダーを取り外す。
カセットのボタンがロックできるように、イジェクトレバーを押し込む。

録再ヘッド、消去ヘッド、キャプスタンの消磁をしてから、アジマス調整テープを再生してヘッドのアジマスを調整します。

テープスピード調整は、調整用テープを使用して調整します。
表キャビネットをつけていない状態では、半固定抵抗は表側から調整出来ますが、
写真下のように、表からは調整できない形の半固定抵抗もあります。



表キャビネットをつけた状態では、マイナスドライバーで裏側から調整できます。
各部調整終了後はエージングをして様子を見ます。
問題なければ修理完了です。


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