バイノーラル録音のスピーカー再生
「バイホニック」と「アンビエンス」について |
バイノーラル録音はヘッドホンで再生する方式ですが、
スピーカー再生すると壁などの反射による間接音成分が多くなり、
定位が非常にあいまいになります。
Victorの「バイホニック」とNationalの「アンビエンス」は、
スピーカー再生時に反対チャンネルからのクロストーク分をキャンセルすることによって、
バイノーラル再生と同様の効果が得られる再生方式です。
2020年11月20日更新
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社史「日本ビクターの60年」と「ビクター回路図集」から
2020年7月26日 |
昭和51年(1976) |
7月8日 |
バイノーラルヘッドホンマイク「HM-200」を発売(日本ビクターの60年より)
8月発売(ビクター回路図集より) |
10月14日 |
バイノーラルシステム「バイホニック方式」発表(日本ビクターの60年より) |
10月25日 |
バイノーラル・レコードおよびカセットテープ発売(日本ビクターの60年より) |
昭和52年(1977) |
2月 |
業界初バイホニック・ステレオラジオカセッター「RC-828」発売(日本ビクターの60年より) |
3月 |
バイノーラルヘッドホンマイク「HM-100」を発売(ビクター回路図集より) |
6月 |
バイホニック・プロセッサー「BN-5」を発売(ビクター回路図集より) |
昭和53年(1978) |
4月 |
バイホニック・ステレオラジオカセッター「RC-828U」発売(ビクター回路図集より) |
6月 |
バイホニック・ステレオラジオカセッター「RC-838」発売(ビクター回路図集より) |
8月10日 |
バイノーラルマイク「BM-100」発表、発売は12月(日本ビクターの60年より)
7月発売(ビクター回路図集より) |
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ビクターのBIPHONIC IC(VUC0001-001)
2020年7月26日、2020年7月27日更新 |
バイノーラル録音は、ヘッドホンによる再生が前提です。
バイホニックは、バイノーラル録音をスピーカー再生する方式です。
スピーカー再生時に反対チャンネルからのクロストーク分キャンセルすることにより、
ヘッドホン再生時と同様の効果が得られるようになります。
このキャンセルにはバイホニック・プロセッサーが使われ、
これによって耳に入ってくる反対チャンネルのクロストーク分、いわゆる反射音はキャンセルされて、
バイノーラル・ソースによるステレオホニック再生ともいうべき音場が出来上がります。
ある程度のリスニング・ポイントが制限されることもありますが、
それ以上の効果が期待できます。
(初歩のラジオ 1977年1月より)
バイホニック・プロセッサーには反射音をキャンセルするために、
遅延回路も組み込まれています。
バイホニック・プロセッサー「BN-5」
VUC0001-001-A |
バイホニック・ステレオラジオカセッター「RC-838」
VUC0001-001-B |
このバイホニック・プロセッサーICを搭載している機種は、
RC-828、RC-828U、RC-838、BN-5の4機種だけです。
これ以降の機種にはバイホニック・プロセッサーICは使用されていません。
バイホニック/ワイド再生のRC-M60・RC-S5・RC-S7などは通常のワイド再生と同じように、
トランジスター1石で逆位相成分を反対チャンネルに加える方式です。
内蔵された遅延回路により、通常の音楽を広げるエキスパンド再生も、
独特の残響を加えた広がりのある音場で再生します。 |
1977年1月号 初歩のラジオ 「日本ビクターの提唱するユニークな再生方式バイホニックとは」 |
初歩のラジオ1977年1月号には、バイノーラル録音をスピーカー再生する「バイホニックについて解説しています。
デュアルダミーヘッドによる4チャンネル再生方式「クワド・バイホニック」も紹介されています。 |
Victor バイホニック・プロセッサー BN-5
2020年11月20日更新 |
BIPHONIC IC(VUC0001-001)が8個使用されています。
2020年11月19日に、箱付きのほぼ未使用品を入手 |
BN-5の単品カタログ
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BN-5 バイホニック・プロセッサー ご愛用のしおり(取扱説明書)
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バイホニック・プロセッサー BN-5 より効果的にお使いいただくために
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Victor ステレオラジオカセッター RC-828 |
1977年発売 |
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Victor RC-828 ステレオラジオカセッター ご愛用のしおり(取扱説明書)
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Victor ステレオラジオカセッター RC-838
2020年7月27日更新 |
1978年発売 |
BIPHONIC IC(VUC0001-001)は、2個使用。 |
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Victor RC-838 ステレオラジオカセッター ご愛用のしおり(取扱説明書)
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Technics SH-3060 アンビエンス ステレオ アンビエンスコントローラ
2020年7月27日更新 |
1977年発売
ICは使用していなく、ディスクリートで構成されています。
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National アンビエンスMAC RQ-4370
2020年7月27日更新 |
1978年発売 |
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アンビエンス回路はトランジスター7石によるディスクリート回路。
右チャンネル
Q601、Q602はエミッターホロアー。
Q603、Q604、Q605は位相シフター。
Q606はエミッターホロアー。
Q607はMIX AMP。
左チャンネル
Q701、Q702はエミッターホロアー。
Q703、Q704、Q705は位相シフター。
Q706はエミッターホロアー。
Q707はMIX AMP。
Q708はリップルフィルター |
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National アンビエンスMAC RQ-4370 取扱説明書
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