SONY TC-K5の修理 PART2


2017年5月21日作成開始  2020年8月23日更新

 

1977年に発売されたカセットデッキです。
カセットメカのグリス固着除去とベルト交換、スイッチとボリュームの分解清掃、VUメーターの修理。
電解コンデンサーと半固定抵抗の交換と各種調整。

★修理専門業者ではないので、修理依頼はお受けしていません★

機構部の整備

もう一台の修理の続きに取り掛かります。
 

タイミングスイッチの取付位置に
印をつけます。

操作ボタンを取り外します。

ヘッド基板とリミッター板を分離します。

グリスをふき取ります、

新しいグリスを塗って取り付けます。

バネを掛けます。

操作ボタンを取り外して磨きます。

磨きました。

各部品を分解します。

裏側の部品から取り外します。
 

イジェクトレバーと巻戻しレバーを
外します。

留守録音レバーCを外します。

早送りレバーも外します。

スペーサーを外しします。

3枚入っています。

タイミンクスイッチのレバーを外します。

バネは残して外しました。

外したレバー。

ウォームホイールを外します。

裏側の部品を外し終わりました。

表側の誤消去防止レバーを外します。

誤消去防止レバーを外しました。

ポーズスライド板を外します。

表側の部品が外し終わりました。
 

機構部フレームの樹脂モールドが
かなりの箇所が割れています。

樹脂モールドの割れたところを
瞬間接着剤で固定します。

リール台基板の樹脂モールドも
割れています。 

割れた個所を瞬間接着剤で
固定しておきます。 

機構部フレームの樹脂モールドの
補修ができました。

表側の外した部品を取り付けます。

裏側の外した部品を取り付けます。

スプリングを取り付けます。

ヘッド基板を取り付けます。

ピンチローラーとタイマースタンバイ
レバーを取り付けます。

カセットホルダーを取り付けます。
 

操作ボタンを取り付けます。

操作ボタンにバネを取り付けます。

テープカウンターを取り付けます。

ポーズボタンのスプリングを取り付けます。

スプリングを取り付けます。

残りの部品も取り付けます。

タイミングスイッチを分解します。

分解しました。

磨きました。

接点改質剤を塗布して組み立てます。

導通テストとツメを曲げて
組み立てをします。

基板に取り付けます。
 

ハンダ付けします。

メモリースイッチを分解します。

配線を外しました。

分解します。

接点が真っ黒です。

磨きました。

接点改質剤を塗って導通テストをします。

配線をハンダ付けします。

4つあるリーフスイッチを磨きます。
 

S10 モータースイッチ(茶色コード)、
S13 REWスイッチ(白色コード)

S14 ホールドスイッチ

S11 ミューティングスイッチ。

S10 モータースイッチ(茶色コード)、S13 REWスイッチ(白色コード)

S13 REWスイッチ(白色コード)は、
リール台基板の穴を通します。

S13 REWスイッチ(白色コード)は、
フレームのエッジから24mmです。

S10 モータースイッチ(茶色コード)は、
フレームのエッジから9mmです。

リール台基板にボタンロック板にバネを
掛けてから取り付けます。

ブレーキ板を上げながら、
リール台基板を取り付けます。

S14 ホールドスイッチ。

S14 ホールドスイッチの位置調整。

タイミングスイッチの取り付け。

電球の取り付け。

ウォームプーリーの取り付け。

フライホイールを取り付けます。

平ベルトを取り付けます。

スラスト受板とモーターを取り付けます。

S11 ミューティングスイッチ。
 

スイッチの隙間を1〜1.5mmに
調整します。

ベルトをウォームプーリーと
モータープーリーにゴムベルトを
取り付けます。

リセットレバーを外すと作業しやすいです。
カウンターベルトを取り付けます。
 

リセットレバーの間にメモリースイッチの
配線を通します。

メカを取り付けました。
 

カセットテープをセットしないで動作確認。
不具合があれば修正。

走行系のクリーニングと消磁をしてから、
録音済みテープを再生して動作確認。

エスカッション組立の取り付け。

カセットホルダー制動部の取り付け。

パネル組立とツマミの取り付け。

化粧板の取り付け。

ヘッドとキャプタンの消磁をして
クリーニング。

ケースを取り付けてから、
電源ON状態。
未調整状態での測定

テープスピードの測定、少し早いです。

6.3kHz -10dBのアジマステープの位相。

135度でした。

再生レベルの確認。

315Hz 0VUのテストテープ再生。

0.44V -5dBに近いレベルです。

VUメーターは、0VUを指していません。
ピークレベルメーターは、0VU表示です。

再生イコライザーの確認。
 

6.3kHz -10dBのテープ再生レベル。

レベルメーターの確認。
やはり接触不良もあります。
部品の劣化もあるはずです。
測定してみると、経年劣化で基準から
ずれているのが分かります。
スイッチとボリュームの分解清掃

録音/再生切換スイッチ。

底板を外します。

ネジを6本外します。

底板を外しました。

録音/再生切換スイッチのハンダを
吸い取ります。

左チャンネルの録音/再生切換スイッチを
取り外します。

左チャンネルの録音/再生切換スイッチを
分解します。

左チャンネルの録音/再生切換スイッチの
接点を磨いて、接点改質剤を塗ります。

左チャンネルの録音/再生切換スイッチを
導通テストをしてから組み立てます。

右チャンネルの録音/再生切換スイッチを
取り外します。

右チャンネルの録音/再生切換スイッチを
分解し、接点を磨き接点改質剤を
塗布します。

右チャンネルの録音/再生切換スイッチを
導通テストをしてから組み立てます。
 

基板に取り付けます。

ハンダ付けをします。

テープセレクターなどのスイッチと
ボリュームの接触不良を直します。

カセットホルダー制動部のリングは、
フックに掛けておけるようになっています。

ハンダを吸い取り、スイッチとボリュームを
取り外します。

取り外した後は、分解して接点を磨きます。
 

INPUT SELECT/REC MUTE スイッチの
分解。

接点を磨きました。
 

接点改質剤を塗って組立後、導通テスト。

DOLBY NR スイッチの分解。

接点を磨きました。

接点改質剤を塗って組立後、導通テスト。

EQスイッチを分解し、接点を磨きます。

接点改質剤を塗って組立後、導通テスト。

 

接点改質剤を塗って組立後、導通テスト。

LINE OUT/HEADPHONESボリューム。
 

分解して接点を磨き、接点改質剤を
塗布してから組み立てます。

導通テストをします。

RECLEVELボリューム。

今回は、ここまでしか分解できません

接点を磨いてから接点改質剤を塗布します。

接点改質剤を塗って組立後、導通テスト。

外した部品を、もとの位置に取り付けます。

ハンダ付けして、ネジで固定します。
 

取り外しにくい位置の電解コンデンサーを
交換しておきます。

手持ちの部品であるものを交換します。

交換してハンダ付けします。

交換した部品です。

残りは後で作業します。

スイッチとボリュームの接触不良の
ノイズが出ない事を確認をします。

右のVUメーターが時々固着するようです。
原因を知らべます。
VUメーターの修理

VUメーターの固着原因を調べます。

メーターカバーを外します。

コイルと下側(文字盤側)のシールド板が
接触しているようです。
 

下側(文字盤側)のシールド板が
経年劣化のためか、接着剤が
少しはがれているようです。

配線とネジを外してから、メーターユニットを取り外します。
ランプホルダーを先に外したほうが良いです。

接着剤が柔らかくなっているので、
浮き上がったようです。
下側のシールド板を取り外します。 

柔らかくなった黒い接着剤が付いています。
無水アルコールでも拭き取りできます。
 

接着剤を取り除きやすくするため
ランプホルダーを外します。
 

ランプホルダーは先に外したほうが、
メーターユニットが取り出しやすく
なります。

接着剤を拭き取ります。

仮組をして接触しないかテストします。 

シールド板を接着して、メーターユニットを
取り付けて接触していないか調べます。 

下側のシールド板とコイルは、
十分隙間ができて接触していません。

組み立てます。 

動作テスト。 直りました。
 電解コンデンサーの一覧
MIC AMP (L) MIC AMP (R)
C101
C103
10μF
4.7μF
16V
25V
  C201
C203
10μF
4.7μF
16V
25V
 
FILTER AMP (L) FILTER AMP (R)
C104
C105
C106
3.3μF
100μF
10μF
25V
25V
25V
  C204
C205
C206
3.3μF
100μF
10μF
25V
25V
25V
 
EQ AMP (L) EQ AMP (R)
C116
C117
C119
C121
C122
C123
10μF
6.8μF
100μF
7μF
0.47μF
1μF
25V
25V
10V
10V
50V
50V

タンタル



 
C216
C217
C219
C221
C222
C223
10μF
6.8μF
100μF
7μF
0.47μF
1μF
25V
25V
10V
10V
50V
50V

タンタル



 
LINE AMP (L) LINE AMP (R)
C137
C138
C140
C142
C143
C144
4.7μF
220μF
220μF
10μF
4.7μF
2.2μF
25V
25V
6.3V
16V
25V
50V
  C237
C238
C240
C242
C243
C244
4.7μF
220μF
220μF
10μF
4.7μF
2.2μF
25V
25V
6.3V
16V
25V
50V




シルク印刷 C143の誤字
 
BUFFER AMP (L) BUFFER AMP (R)
C146
C147
220μF
330μF
6.3V
6.3V
回路図では、100μF 10V
回路図では、220μF 6.3V
C246
C247
220μF
330μF
6.3V
6.3V
回路図では、100μF 10V
回路図では、220μF 6.3V
HEADPHONE AMP (L) HEADPHONE AMP (R)
C151 3.3μF 25V C251 3.3μF 25V
METER AMP (L) METER AMP (R)
C152
C153
C154
0.47μF
100μF
3.3μF
50V
25V
25V
回路図では、1μF 50V

 
C252
C253
C254
0.47μF
100μF
3.3μF
50V
25V
25V
回路図では、1μF 50V

 
DOLBY NR (L) DOLBY NR (R)
C305
C308
C309
10μF
2.2μF
3.3μF
16V
50V
25V
  C405
C408
C409
10μF
2.2μF
3.3μF
16V
50V
25V
 
POWER SUPPLY MUTING AMP
C501
C502
C503
C504
C505
1000μF
220μF
100μF
100μF
470μF
35V
25V
25V
25V
25V
C506
C507
C508
C509
 
47μF
22μF
33μF
1μF
 
10V
16V
10V
50V
 
回路図では、22μF 16V



 
BIAS OSC PEAK AMP
C513 1.5μF 35V タンタル C517 4.7μF 25V
PM AMP SERVO AMP
C520
C521
2.2μF
1000μF
50V
35V
  C1001
C1002
C1005
C1006
C1007
C1009
C1010
100μF
10μF
4.7μF
22μF
47μF
47μF
47μF
16V
16V
25V
16V
25V
16V
25V





回路図に無い
基板に取り付けて無い

現在持っている部品だけ交換してみます。

 

サーボ基板は回路図に無い部品があります。
逆に回路図にあるのに、取り付けられて
いない部品があります。

オーディオ基板はシルク印刷が
間違っている箇所がありました。

残りの部品は購入してから交換します。
 

RCA端子も磨くために背面パネルを
外します。

磨きやすくなります。
 

磨きました。

背面パネルを取り付けます。

動作テストです。

2018年6月11日にやっと続きを開始。

3.3μFを2個買い忘れてしまいました。

サーボ基板の100μFを交換。

交換した電解コンデンサー。
次は半固定抵抗。

METER ANPとBUFFER AMPの
半固定抵抗の交換。

METER ANPとBUFFER AMPの
半固定抵抗の交換。

EQ AMPの半固定抵抗。
 

EQ AMPの半固定抵抗。

EQ AMP(R)の交換した半固定抵抗。

EQ AMP(L)の交換した半固定抵抗。

BUFFER AMPの半固定抵抗。

METER ANP(L)の交換した半固定抵抗。

METER ANP(R)の交換した半固定抵抗。

取り外した半固定抵抗。
半固定抵抗は耐久性のある
サーメット型に交換しました。
TC-K4のバックアップ機として調整
1977年に購入したTC-K4で録音したテープを聴くための
バックアップ機として調整します。
2016年に整備して復活したTC-K4ですが、テープスピードを3000Hzで調整しました。
アジマスは当時録音したテープを再生するために調整はしません。
アジマスやテープスピードを変更すると、当時録音したテープの再生音質が
変わってしまいます。
修理後しばらく当時録音したテープを聴いていると、わずかにテープスピードが
遅い気がします。
当時録音したテープに入っている曲で、同じ曲のCDを探しました。
同時再生するとテープのほうが遅いことが分かります。
テープスピードの再調整をしました。
3000Hzから少しづつ早く調整して、テープと曲との速度差を調整します。
何度か繰り返して、3030Hzで同じ速度になりました。
TC-K4はテープ再生時にヘッドで静電気が発生しやすく、
バチッとノイズが出るテープがあります。
昔より静電気が発生しやすくノイズの出るテープが増えたようなので、
別のデッキでも再生できるようにすることにしました。
今回整備途中のTC-K5を、TC-K4のサブ機として調整することにしました。
TC-K4のアジマスは当時のままにしてあるので、
TC-K4に合わせるために、TC-K4でアジマス調整用のテープを製作します。

TC-K4で10kHzの信号を録音します。
製作したテープでアジマス調整をします。

調整するTC-K5は、
FIXEDのLINE OUTから出力。

LINE OUTとミリバルとの間に
100kΩの負荷抵抗を入れます。

333Hzの信号を出力。
 

録音待機状態にします。
 

REC LEVELツマミで435mVになるように
調整。

METER LEVELの半固定抵抗で調整。

調整前。

0VUに調整後。
 

315Hz/-4dB/0VU基準レベルテープを
再生。

調整前。

調整前。

EQ AMP(L)のPB調整の半固定抵抗。

EQ AMP(R)のPB調整の半固定抵抗。

0VUでLINE OUT出力が435mVに調整。

435mV。

3kHzでテープスピード調整。

テープスピード調整の半固定抵抗。

TC-K4と同じ3030Hzに調整。

ヘッドのペイントロックをはがします。

6.3kHzのアジマス調整テープを再生。

ミリバルで測定。

角度調整ネジで調整。

最大出力になるように調整。

ドルビーをオフにするのを忘れました。

再度調整。

TC-K4で10kHzを録音したテープを再生。
角度調整ネジで調整。 

最大出力に調整。
 

PBの半固定抵抗で左右同じレベルに
調整。

ほぼ左右同じレベル。

ほぼ左右同じレベル。

位相を合わせます。

0VU基準レヘルで再調整。

EQ AMP(R)のPBを再調整。

EQ AMP(L)のPBを再調整。

0VU。

435mV。

333Hzを出力。

録音待機状態。

REC LEVELツマミで0VUに調整。

435mV。

マクセルUDで録音。

巻き戻して再生。

ミリバルで確認。
調整前。

BUFFER AMPの半固定抵抗で録音と
再生が同じレベルになるように調整。

録音と再生が同じになるように調整。

0VUで同じレベル。

435mV。

ヘッドの角度調整ネジをペイントロック。

録音再生して動作確認。

カバーを取り付けて完成。
再生イコライザーの調整
2020年8月2日
TC-K4で録音したテープの再生で、
左チャンネルのベースの音などで
VUメーターが振り切れます。
アジマス調整テープ再生すると、
左チャンネルのレベルが低いです。
再生イコライザーを調整してみます。
左右チャンネルはハンダブリッジ
されています。
左チャンネルのハンダブリッジの
ハンダを吸い取りました。
多少高音域の出力が上がったはずです。
315Hz/0VUの基準レベルテープ再生は
変化ありませんでした。
低音域も変化ないようです。
TC-K4で録音した昔のエアーチェック
テープはメータは振り切れません。
オートストップのベルトも少し伸たので
ついでに交換しました。
再生イコライザーが原因ではありません。
原因をブロックごとに調べたいと思います。
左チャンネルのレベル差を検証
2020年8月10日〜2020年8月15日更新
TC-K4のアジマスとテープスピードに
合わせたTC-K5のサブ機。
315Hz/-4dB/0VU の
基準レベルテープを再生。
再生音とメーター振れは正常。
TC-K4に合わせてアジマスと
テープ速度を調整しましたが、
TC-K4で録音したテープを再生すると、
左右のレベル差があります。
音を聴いていて左右のバランスが
違って聴こえる感じではありません。
レベルメーターの振れが
低音域のレベルが違うような動きです。
TC-K5のメーター動作確認のため
もう一台のTC-K5を接続します。
TC-K5 サブ機のラインアウトから
TC-K5 メイン機のラインインへ接続。
0VUの基準レベルテープでメーターの
振れを合わせました。
メーターの不具合ではなく、
再生音が原因のようです。
画像をクリックすると動画を再生します。
音声は消してあります。
TC-K4のメーターの動きと、
TC-K5 サブ機のメーターの動きを
比較しています。
画像をクリックすると動画を再生します。
音声は消してあります。
レベル差をブロックごとに検証
2020年8月17日
左チャンネルの再生イコライザーの
ハンダを吸い取ったパターンを
元に戻します。
元通りハンダで繋げました。
最初のブロックは、
ヘッドの配線を左右入れ替えます。

ヘッドから再生イコライザーへの
左チャンネルの配線。
ヘッドから再生イコライザーへの
左チャンネルの配線を一つ外します。
ヘッドから再生イコライザーへの
右チャンネルの配線。
ヘッドから再生イコライザーへの
右チャンネルの配線を一つ外します。
配線を延長して、左右を入れ替えます。
テープを再生すると、
レベル差は変わりません。
再生イコライザーか
ラインアンプのようです。
ヘッドの配線をもとに戻しました。
再生イコライザーアンプの出力を
左右入れ替え。

左チャンネルのラインアンプ。
C137が入力部の電解コンデンサ。
次にR147 1kΩ抵抗が接続。
R147のハンダを吸い取ります。
右チャンネルのラインアンプ。
C237が入力部の電解コンデンサ。
次にR247 1kΩ抵抗が接続。
R247のハンダを吸い取ります。
左チャンネルのラインアンプの部品面。
C137が入力部の電解コンデンサ。
次にR147 1kΩ抵抗が接続。
R147の片足をを基板から浮かします。
右チャンネルのラインアンプの部品面。
C237が入力部の電解コンデンサ。
次にR247 1kΩ抵抗が接続。
R247の片足をを基板から浮かします。
左チャンネルのラインアンプの部品面。
右チャンネル入力部のC137の
電解コンデンサから
R147 1kΩ抵抗に接続。
右チャンネルのラインアンプの部品面。
左チャンネル入力部のC137の
電解コンデンサから
R247 1kΩ抵抗に接続。
テープを再生すると、
レベル差は変わりません。
ラインアンプのようです。
ラインアンプの出力を入れ替えます。
左チャンネルのトランジスタQ109の
エミッタからC144の電解コンデンサへ
接続されています。
C144からレベルメーターと
LINE OUT 左チャンネルへ
繋がっています。
C144のマイナス側の
ハンダを吸い取ります。
C144のマイナス側の足を
基板から引き出します。
右チャンネルのトランジスタQ209の
エミッタからC244の電解コンデンサへ
接続されています。
C244からレベルメーターと
LINE OUT 右チャンネルへ
繋がっています。
C244のマイナス側の
ハンダを吸い取ります。
C244のマイナス側の足を
基板から引き出します。
右チャンネルのトランジスタQ209の
エミッタからC144の電解コンデンサの
マイナス側に配線します。
左チャンネルのトランジスタQ109の
エミッタからC244の電解コンデンサの
マイナス側に配線します。
テープを再生すると、
レベル差が反転しました。
ラインアンプのようです。
ラインアンプのレベル差の原因を調べる
2020年8月17日〜2020年8月21日
左チャンネルのラインアンプ。
入力側のC137は問題ないと思います。
出力側のC144を左右入れ替えます。
右チャンネルのラインアンプ。
入力側のC237は問題ないと思います。
出力側のC244を左右入れ替えます。
C144のハンダを吸い取ります。
C244のハンダを吸い取ります。
C144にC244の電界コンデンサを
ハンダ付けします。
C244にC144の電界コンデンサを
ハンダ付けします。
テープを再生すると、
レベル差は変わりません。
出力側の電界コンデンサでは
ありません。
C142とC242を左右入れ替えます。
C142とC242を左右入れ替えます。
C142のハンダを吸い取ります。
C242のハンダを吸い取ります。
C142にC242の電界コンデンサを
ハンダ付けします。
C242にC142の電界コンデンサを
ハンダ付けします。
テープを再生すると、
レベル差は変わりません。
C142とC242の電界コンデンサでは
ありません。
2020年8月21日検証再開
ラインアンプの残りのコンデンサーを
左右入れ替えてみます。
C138とC238
C139とC239
C140とC240
C141とC241を
順番に入れ替えても変化ありません。
基板のシルク印刷を見ると
ラインアンプに含まれている
コンデンサーがまだあります。
C148とC248です。
ラインアンプからバッファーアンプの
回路へ繋がっている部品をたどります。
バッファーアンプの回路で
再生時に接続されている
コンデンサーを見てみます。
C148とC146とC147があります。
基板を見ると左チャンネルの
C147のプラス側のハンダが
足に繋がっていませんでした。
C147の足をハンダしなおします。
テープを再生すると
メーターの振れが正常になりました。
ラインアンプに接続されている
バッファーアンプの電解コンデンサー
のハンダ付け不良が原因でした。
315Hz/-4dB/0VU基準レベルテープを
再生すると、左チャンネルのレベルが
変わったようなので再調整をします。
再修理後の再調整
2020年8月21日〜2020年8月23日
テストテープを使用しますので、
ヘッドとキャプスタンの消磁をします。
ピンチローラーのクリーニング。
キャプスタンのクリーニング。
録再ヘッドのクリーニング。
消去ヘッドのクリーニング。
最初は、テープスピードの確認です。
@ テープスピード調整
GX-Z9100で製作した、
3,000Hzのテストテープを再生します。
3060Hzになっています。
サービスガイドに書いてある、
RV1001で調整します。
2,980〜3,020Hzの範囲に調整します。
TC-K4のサブ機として使うため
3,030Hzに合わせました。
TC-K4で10kHzを録音した
テープを再生して微調整をします。
録再ヘッド垂直調整の前に
315Hz/-4dB/0VUのテストテープで、
左右のレベルを仮調整します。
左チャンネルの再生レベルの
RV102を右チャンネルと同じに
合わせます。
VUメーターで簡易的に合わせました。
TC-K4で10kHzを録音した
テープを再生して左右のレベルを
確認します。
A 録再ヘッド垂直調整
GX-Z9100で製作した、
6.3kHzのアジマス調整用の
テストテープを再生します。
位相が135度になっています。
録再ヘッドの垂直調整ねじの
ペイントロックをはがします。
TC-K4で10kHzを録音した
テープを再生してします。
消磁をしたドライバーを使用して、
垂直調整ねじを回します。
ほぼ同相になりました。
録再ヘッドの垂直調整ねじに
ネジ止め剤を塗り
ペイントロックをします。
B 再生レベル調整
カセットデッキとミリバルの間に
負荷インピーダンス100kΩの
抵抗を入れます。
再生レベル
0.42〜0.47V(-4.5〜-5.5dB)
固定出力から負荷抵抗として
100kオームの抵抗を接続してます。
サービスガイドでは、
P-4-L81 (333Hz/0dB)の
テストテープを使用します。
160nwb/m(-4dB/0VU)です。
写真のテストテープは、
315Hz/0dB/160nwb/mの
テストテープを再生しています。
VUメーターは、
少し低めに表示しています。
400mVより、少し低いです。
左チャンネルのイコライザーアンプ。
RV102で左の再生レベルを調整。
右チャンネルのイコライザーアンプ。
RV202で右の再生レベルを調整。
0.42〜0.47V(420〜470mV)
435mV/-5dBに合わせます。
435mV/-5dBになりました。
C 再生イコライザー調整
サービスガイドでは、
P-4-48(6.3kHz/-10dB)を使用。
出力レベルが0.12〜0.16V
(-13.5〜-16.5dB)に調整。
6.3kHz/-10dBのテストテープを
を再生。
ミリバルでは、0.09V付近です。
左チャンネルの
再生イコライザーの調整箇所。
パターンの接続を変えて調整します。
右チャンネルの
再生イコライザーの調整箇所。
パターンの接続を変えて調整します。
左チャンネルの再生イコライザーの
調整箇所のパターンを接続している
ハンダを吸い取ります。
右チャンネルの再生イコライザーの
調整箇所のパターンを接続している
ハンダを吸い取ります。
VUメーターのレベルは、
ほぼ同じです。
ミリバルでは、
0.1mV付近になりました。
D レベルメーターの調整
オーディオ発振器で
333Hzを出力します。
録音レバーを押して、
録音モニター状態にします。
0.44Vになるように、
デッキのフロントパネルの
REC LEVELで調整します。
左チャンネルの
レベルメーター調整箇所。
レベルメーターの指針が0を
指示する様にRV105を調整する。
右チャンネルの
レベルメーター調整箇所。
レベルメーターの指針が0を
指示する様にRV205を調整する。
左右のVUメーターの指針が
0VUを指示しています。
E 録音バイアス調整
1kHzと10kHzの信号を-40dBで
録音して、再生時に同じレベルに
なるように調整する。
オーディオ発振器で
1kHzを-40dBで出力します。
ミリバルのレンジを切り替えます。
マクセルURで録音します。
バイアスはLOWです。
オーディオ発振器で
10kHzを-40dBで出力します。
ミリバルのレンジは同じです。
録音した1kHzと10kHzの信号を
再生します。
メーターが振り切れました。
メーターが振り切れないように
レンジを下げます。
1kHzを再生。
10kHzを再生。
10kHzの方が再生レベルが高いです。
録音バイアスの調整箇所。
C128が左チャンネル。
C228が右チャンネル。
録音バイアス調整は、
トリマーコンデンサーです。
録音と再生をくり返して微調整を
して同じレベルになるまで
追い込みます。
1kHzの再生レベル。
10kHzの再生レベル。
1kHzと10kHzを録音した後、
再生してどちらも同じ再生レベルに
なるように調整できました。
F 録音レベル調整
333Hzを0VUで録音して、
再生時に同じレベルになるように
調整します。
マクセルURで録音します。
バイアスはLOWです。
録音レベルの調整箇所。
RV103が左チャンネル。
RV203が右チャンネル。
半固定抵抗は手持ちの
サーメット型に交換しましが、
多回転タイプの方が微調整が
しやすくなります。
録音して再生すると、
再生レベルが高いです。
ミリバルも435mVではなく
振り切れています。
録音再生を何度も繰り返し、
やっと同じレヘルになりました。
ミリバルも435mVです。
VUメーターも0VUです。
録音レベルの調整箇所。
RV103が左チャンネル。
RV203が右チャンネル。
調整後の半固定抵抗の位置。
G 19kHzフィルター調整
録音状態でDOLBY NRスイッチが
ONで、FILTERもONの位置にする。
19kHzの信号の出力レベルが
最小になるようにL102とL202を
調整する。
録音レバーを押して19kHzの
信号を入力。
DOLBY NRスイッチがOFFの時。
録音レバーを押して19kHzの
信号を入力。
DOLBY NRとFILTERスイッチが
ONの時。
録音レバーを押して19kHzの
信号を入力。
DOLBY NRスイッチがONで、
FILTERスイッチがOFFの時。
DOLBY NRスイッチがOFFの時。
DOLBY NRとFILTERスイッチが
ONの時。
DOLBY NRスイッチがONで、
FILTERスイッチがOFFの時。
録19kHzフィルターの調整箇所。
L102が左チャンネル。
L202が右チャンネル。
フィルターはコイルで調整します。
フェライトコアのようなので、
非磁性体のセラミック製の
ドライバーを使用します。
出力レベルが最小になるように
調整します。
調整完了後の動作テスト
2020年8月23日
TC-K4で録音したテープを再生し、
しばらく動作テストをします。

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