SONY TC-K4の修理
2016年11月4日作成  2024年5月6日更新


1977年に初めて購入したカセットデッキです。
数年前から動作不良でしたが、もう一度使用したいため修理をしました。
作業の記録写真を載せていますので、修理工程の詳しい説明はありません。
カセットメカのグリス固着除去とベルト交換、モーターのサーボ回路の電解コンデンサーと半固定抵抗の交換。
調整の説明はあります。

★修理専門業者ではないので、修理依頼はお受けしていません★

カセットメカの整備

分解して磨いた後に、接点改質剤を塗布。

ポーズレバーのグリス固着個所

モーターのサーボ基板の電解コンデンサーと
半固定抵抗を交換

 
 

イジェクトのエアダンプのギアにグリス塗布。
右上にテープスピード調整用の半固定抵抗。

録音レベル調整の半固定抵抗
 

左再生レベル調整の半固定抵抗

右再生レベル調整の半固定抵抗

レベルメーター調整の半固定抵抗

録音レベル調整の半固定抵抗交換

レベルメーター調整の半固定抵抗交換

左再生レベル調整の半固定抵抗交換

右再生レベル調整の半固定抵抗交換

録音/再生切換スイッチ
録音/再生切換スイッチは、
分解して磨いた後に接点改質剤を塗布。
調整

固定ライン出力で負荷抵抗100kΩ測定します。

参考資料 測定器の接続は負荷抵抗100kΩを繋いだ状態で測定します。

100kΩを接続しています。

昔の録音テープを再生するので、アジマス調整はしません。
半固定抵抗を交換したので、テープスピードの調整をします

再生レベルは0VUの基準レベルです。

負荷抵抗100kΩで、435mVに合わせます。

参考資料 測定器の接続は負荷抵抗100kΩを繋いだ状態で測定します。

ラインアウト出力が435mVの規定録音状態にして、
メーターが0VUになるように半固定抵抗を調整します。

参考資料 測定器の接続は負荷抵抗100kΩを繋いだ状態で測定します。

録音レベル調整
@333Hzの信号を加え、規定録音状態で未収録テープに録音する。
A巻き戻してテープを再生したときに固定ラインアウト出力が435mVとなるように、
 半固定抵抗を調整する。
 

マクセル ULの感度に合わせましたが、マクセルURで録音再生テストしています。
当時録音したテープに、テープスピードを合わせる
整備して復活したTC-K4ですが、テープスピードを3000Hzで調整しました。
アジマスは当時録音したテープを再生するために調整はしません。
アジマスやテープスピードを変更すると、当時録音したテープの再生音質が変わってしまいます。
修理後しばらく当時録音したテープを聴いていると、わずかにテープスピードが遅い気がします。
当時録音したテープに入っている曲で、同じ曲のCDを探しました。
同時再生するとテープのほうが遅いことが分かります。
テープスピードの再調整をしました。
3000Hzから少しづつ早く調整して、テープと曲との速度差を調整します。
何度か繰り返して、3030Hzで同じ速度になりました。

TC-K4はテープ再生時にヘッドで静電気が発生しやすく、
バチッとノイズが出るテープがあります。
昔より静電気が発生しやすくノイズの出るテープが増えたようなので、
別のデッキでも再生できるようにすることにしました。
整備途中のTC-K5を、TC-K4のサブ機として調整することにしました。
TC-K4のアジマスは当時のままにしてあるので、
TC-K4に合わせるため、TC-K4でアジマス調整用のテープを製作します。
再生用バックアップデッキの調整については、「SONY TC-K5の修理 PART2」へ
しばらく再生しているとテープスピードが不安定になる現象発生
2024年4月20日
なかなかやる気が出なかったが
久しぶりに修理。
回路図を見て原因を考える。
サーボアンプ基板のトランジスタを
ためしに交換してみます。
2SC1761は手持ちでありませんので、互換表で手持ちがあるか調べます。
2SC1568がありました。

モーターの下の基板。

サーボモーター基板。

2SC761。

基板パターン面。

半田割れ無し。

取り外します。

半田を吸い取ります。

取り外しました。

左側からBCE。

逆向きに取り付け、左からBCE。

基板に取り付け

様子を見るため切りません。

取り付け。

テスト走行。

同じテープを数回再生中。
最初はテープ途中から
不安定になりましたが
一旦停止すると安定しました。
そのあと裏表再生しても
安定しています。
モーターかテープか
原因がわかりません。
しばらく様子を見ます。
モーター交換準備
2024年5月6日
しばらく使用していると、回転がおかしくなります。
モーターの交換をする必要があるかもしれません。
手持ちの電圧12Vで回転方向CCWのモーターを探します。
1977年7月発行のサービスガイドによると、変更点があります。
モーターもDNF-1001AからDNF-1001Bに変更されています。
購入時期も後期バージョンで、DNF-1001Bでした。
DNF-1001Bはグリーンモーターと同じです。
整備してからオリジナルのモーターが不調になった時、グリーンモーターに交換しました。
再び交換したモーターも不調になってきたかもしれません。
モーター交換の準備をします。

中古の同型モーターがありました。

DNF-1001Bです。

AIWA XK-W828様に購入したと思います。

倍速対応なので4端子。

プーリーは同型のようです。

黄色がシールド、赤白が電源。

紫の配線がFG出力。
まずは中古モーターに交換してみます。
モーター交換
2024年5月6日

中古モーターを基板から外します。

クリーニング。

底面のメカ固定ねじ。

外しました。

中央のメカ固定ねじ。

外側のメカ固定ねじ。

カウンターそばのメカ固定ねじ。

カセットホルダーのフタを外します。

エアーダンプをばします。

リングを外します。

取り外しました。

リングを掛けておきます。

フロントパネルを外します。

上中央のネジ。

フロントパネル上のネジ。

フロントパネル下のネジを外す。

フロントパネル下のネジを外す。

つまみを抜いてフロントパネルを外す。

メカを取り出す。

モーター固定ねじ3か所。

イジェクトのスプリングを外す。

モーター付け替え。

モーター交換。

スプリング取り付け。

サーボ基板取り外し。

紫がFG配線。

黄色がモーター電源。

モーター電源パターン面。

FG配線パターン面。

配線取り外し。

中古モーターの配線はんだ付け。

FG配線はんだ付け。

サーボ基板の取り付け。

メカの仮止め。

動作確認。

テストテープ再生。

少し遅い。

購入時のスピード合わせます。

組み立て。
カセットメカを取り出すには、
フロントパネルを外します。
中古モーターなので、
しばらく様子を見ます。

ラジオ・ラジカセ・オーディオの修理へ