ラジオ・ラジカセミニ博物館
Victor RC-M60の修理
METAL CASSETTER RC-M60
修理未経験者や初級者向けの細かい工程の説明はしていません、
基礎知識があり修理経験豊富な方が修理してください。
万一修理を失敗しても、自己責任でお願いいたします。
★修理専門業者ではないので、修理依頼はお受けしていません★
チューナー部の修理 | |
AM放送が、810kHzのAFNから1134kHzの文化放送までしか 受信できません。 信号発生器を使って故障箇所を調べます。 455kHzのIF増幅以降は問題ありません。 やはり局部発振回路(OSCまたは局発と呼びます)の トランジスターの不良と思われます。 FMの局部発振回路の不良も同じです。 使用されているトランジスターを見ると、2SC930です。 このトランジスターはよく劣化しています。 他にも3個使われていますが、今回は局部発振回路の トランジスターのみを交換しました。 交換後は正常に受信できるようになりました。 2SC930は、SANYOのラジオやラジカセにも使われています。 受信できない場合のほとんどはトランジスターの劣化でした。 受信範囲が狭くなる以外の症状として、 バリバリと雑音が頻繁に出て、やがて放送が受信できなく なったりします。 しばらく使わないと復活したりしますが、 使い続けると再び同じ現象が発生します。 他に同じ症状の出るトランジスターは、 SONYのラジオやラジカセでよく使われている 2SC710があります。 |
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FM放送がステレオ受信になりにくい症状があります。 ステレオ復調部の調整がずれたようです。 信号発生器を使用して調整します。 銀色のスチロールコンデンサーのそばにある19kHzパイロット 信号調整の半固定抵抗を調整します。 左右に回して、ステレオランプが点灯し始める所の中心に 合わせます。 回しても変化ない場合は、半固定抵抗の不良と思われます。 その時は、同じ抵抗値の半固定抵抗に取り替えます。 それでも調整できない場合は、スチロールコンデンサーを 同じ容量のスチロールコンデンサーに取り替えます。 まれにスチロールコンデンサーを使用していない 機種もあります。 SANYOのMR-X20「Big Ben」はこのコンデンサーがよく劣化 していますので、スチロールコンデンサーに交換しています。 セパレーション調整の半固定抵抗は、左右の分離度の調整 です。この半固定抵抗は使用していない機種もあります。 ステレオランプは点灯するが、音が出ない現象がまれに あります。このときは、セパレーション調整の半固定抵抗の 不良が考えられます。不良になると音が出ません。 その時は、同じ抵抗値の半固定抵抗に取り替えます。 |
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今回は、チューナー部の修理だけです。カセットやその他の修理はまたいつかやります。 |