SONY デジタルマイクロレコーダー
NT-1とNTU-2の修理


2021年10月17日作成開始 2021年11月15日更新

★修理専門業者ではないので、修理依頼はお受けしていません★

NT-1の分解手順
1992年2月22日に発売されてすぐ購入しました。
街頭でのフォルクローレの生演奏の録音など、生録を沢山しました。
現在は使用していませんが、とても愛着があります。
1996年2月にメモリーオートリバース搭載のNT-2が発売されました。
NT-1も長期保管しているうちに、塗装が加水分解でベトベトになってしまいました。
2021年10月9日に、ベトベトを取る作業をしました。
動作テストをすると、正常に再生できることを確認しました。
10月11日に久しぶりに生録するために動作テストをすると、
ヘッドホン端子の右チャンネルにノイズが入ります。
一応録音でき、ラインアウトからはノイズが入りません。
ネットで検索すると、経年劣化で右チャンネルに
ノイズが入る現象があることを見つけました。
電解コンデンサーが液漏れを起こすそうです。
久しぶりに使用したときはヘッドホン端子から気になるノイズが入らなかったので、
使用し始めて急激に劣化が始まったと予想しました。
分解して内部を確認してみます。
サービスマニュアルを参考に分解します。
分解手順と修理の備忘録として記録しておきます。
ケース上の取り外し。
M1.4×2.5のネジを3本外す。
取り外したネジ。
ケース下のネジを取り外す。
M1.4×2.5のネジを1本外す。
取り外したネジ。
電池ぶたを開ける。
上ケースをネジのあった側から開ける。
カセットぶたは閉じていてもよいです。
つめが5か所あります。
下ケースのつめある所を
少し押すと開けやすいです。
電池ブタ側のつめは、上ケースにあります。
上ケースを外しました。
上ケースの裏側。
ネジ側。
カセットメカ。
カセットのホルダーを開けた状態。
下ケースを外す。
LCD受けを外します。
矢印の部分につめがあります。
LCD部の両脇につめがあります。
タクトスイッチの右側にストッパがあります。
LCD部を起こします。
LCD受けには、もう2ヶ所につめがあります。
LCD受けを取り外します。
メインフレキシブル基板を開きます。
液漏れをしている電解コンデンサー。
220μF 10V。
シールドは3か所のつめだけで
固定されています。
シールドを取り外すと、
電解コンデンサーが見えます。
コネクタ部の金属部分を矢印方向に
スライドさせるとフラットケーブルが外せます。
コネクタ部のロックが外れた状態。
フラットケーブルをそっと引き抜きます。
メインフレキシブル基板が開きやすくなります。
初期ロットのためか、IC2の上に緑色の
基板が張り付けてあります。
サービスマニュアルに無い基板です。
電解コンデンサーを取り外します。
ハンダも溶けたので、電解液による
腐食は少ないようです。
220μF 10Vは、直径5mm 高さ11mm。
電解液を拭き取ります。
裏側のコネクタ部の金属部を
矢印方向にスライドしてロックを外します。
ロックをスライドして外した状態。
フラットケーブルをそっと引き抜きます。
フラットケーブルをそっと引き抜きます。
サブシャーシと分離します。
2か所のBTP1.7×2のネジを外す。
ジャックホルダを分離します。
BTP1.7のネジを外します。
ジャックホルダを分離します。
BTP1.7のネジを外します。
サブシャーシとフレキシブル基板を分離します。
電池入れを分離します。
これはサービスマニュアルには載っていません。
両面テープで貼ってある絶縁シートをはがします。
絶縁シートをはがしました。
ハンダを吸い取ります。
フレキシブル基板を外します。
電池入れを分離します。
電池ブタそばのネジを外します。
電池入れ裏側の2か所のネジを外します。
電池入れが分離できます。
電池入れに入っている
フレキシブル基板の一部は、
アダプターユニットとの接続端子です。
接続端子を引き抜き分離します。
分離した電池入れ。
電解コンデンサーのハンダ付け部。
取り外した電解コンデンサー。
3300μF 6.3Vは、直径10mm 高さ21mm。
NTU-2の分解手順
アダプターユニット裏側のネジを外します。
ネジを外しました。
接点部のカバーを外します。
ネジを外した側から開けます。
つめで止まっているので、慎重に外します。
ケース上を外した状態。
取り付けて有る電解コンデンサーは、
標準サイズより高さが低いです。
標準サイズ11mmより小型を選びます。
手持ちの電解コンデンサーがないので、部品が購入出来てから作業になります。
NT-1に取り付けられている部品の寸法を測りました。
3300μF 6.3Vは、直径10mm 高さ21mm。
220μF 10Vは、直径5mm 高さ11mm。
千石電商とマルツオンラインに、電解コンデンサーを注文しました。
届きましたら、時間のある時に修理を開始します。
NT-1に使用する部品の比較
2021年11月7日
千石電商とマルツオンラインから
部品が届きました。
同じ値の部品を比較のために複数注文しました。

マルツオンライン
日本ケミコン アルミ電解コンデンサー 10V 220μF 85℃耐洗浄 10個入り1セット
日本ケミコン アルミ電解コンデンサー 6.3V 3300μF 85℃耐洗浄 10個入り1セット
日本ケミコン アルミ電解コンデンサー 50V 1.0μF 85℃耐洗浄 高さ5mm 2個
日本ケミコン アルミ電解コンデンサー 50V 3.3μF 85℃耐洗浄 高さ5mm 2個

千石電商
ELENA チップ音響用高級品(シルミック) 50V 1μF 2個
ELENA チップ音響用高級品(シルミック) 50V 3.3μF 2個
ニチコン HZシリーズ 超低インピーダンス電解コンデンサ 6.3V 2700μF 1個
東信工業 チップ電解コンデンサ 50V 0.47μF 1個
サン電子工業(SUNCON) 超低ESRコンデンサ 6.3V 3300μF 1個
日本ケミコン 導電性高分子アルミ個体電解コンデンサ 6.3V 220μF 1個
東信工業 電解コンデンサ 16V 220μF 10個入りパッケージ
ニチコン オーディオ用小型小型電解コンデンサ 5mmL品 50V 3.3μF 10個入りパッケージ
ニチコン オーディオ用小型小型電解コンデンサ 5mmL品 50V 0.47μF 10個入りパッケージ

NT-1に取り付けてあった電解コンデンサ
ニチコン 6.3V 3300μF。

NT-1に取り付けてあった電解コンデンサ
ニチコン 6.3V 3300μF。

サン電子工業(SUNCON)
超低ESRコンデンサ 6.3V 3300μF。

サン電子工業(SUNCON)
超低ESRコンデンサ 6.3V 3300μF。

ニチコン HZシリーズ
超低インピーダンス電解コンデンサ 6.3V 2700μF。

ニチコン HZシリーズ
超低インピーダンス電解コンデンサ 6.3V 2700μF。

日本ケミコン
アルミ電解コンデンサー 6.3V 3300μF。

日本ケミコン
アルミ電解コンデンサー 6.3V 3300μF。

NT-1に取り付けてあった電解コンデンサ
ニチコン 10V 220μF。

NT-1に取り付けてあった電解コンデンサ
ニチコン 10V 220μF。

東信工業 電解コンデンサ
16V 220μF。

東信工業 電解コンデンサ
16V 220μF。
日本ケミコン
導電性高分子アルミ個体電解コンデンサ
6.3V 220μF。

日本ケミコン
導電性高分子アルミ個体電解コンデンサ
6.3V 220μF。

日本ケミコン
アルミ電解コンデンサー 10V 220μF。

日本ケミコン
アルミ電解コンデンサー 10V 220μF。
NT-1の部品交換
2021年11月7日〜
太さは5mmが良さそうです。
マルツオンラインで購入した
日本ケミコン アルミ電解コンデンサー
10V 220μFを使用します。
千石電商で購入した
サン電子工業(SUNCON)
超低ESRコンデンサ 6.3V 3300μF。
少し長いようです。
千石電商で購入した
ニチコン HZシリーズ
超低インピーダンス電解コンデンサ 6.3V 2700μF。
長さは余裕があります。
長さに少し余裕があり、容量が同じです。
マルツオンラインで購入した
日本ケミコン アルミ電解コンデンサー
6.3V 3300μFを使用します。
220μFのハンダあと。
古いハンダを吸い取ります。
ハンダ吸い取り線でハンダ除去。
オリジナルの電解コンデンサーと
同じようにリードを折り曲げます。
曲げました。
フィルム基板のパータンに
ハンダ付けします。
でかいコンデンサーの足にも
ハンダ付けをします。
電解コンデンサーをフィルム基板に
ハンダ付けします。
3300μFの電解コンデンサーの
リードの間に両面テープを貼ってから
取り付けます。
ハンダ付けします。
ハンダ付けしました。
リードを切り取ります。
電池入れ内に差し込む接点を磨きます。
電池入れのスリットに入れます。
先にフィルム基板の突起部分を通します。
次に接点部分をスリットに入れます。
電池入れ裏の突起部分を穴に入れます。
電池入れの接点端子に
フィルム基板を差し込みます。
電池入れ裏側のネジ止めをします。
電池入れの電池ブタの根元。
ネジ止めをします。
電池端子とフィルム基板を
ハンダ付けします。
ハンダ付けしました。
絶縁シートを張り付けます。
ジャックホルダをネジで固定します。
ネジ止めしました。
ジャックホルダの反対側もネジで固定します。
ネジで固定しました。
電池入れ裏側をネジで固定します。
ネジで固定しました。
裏側のフラットケーブルを
コネクタに取り付けます。
フラットケーブルをコネクタに差し込み
金属部分を矢印方向にスライドさせます。
フラットケーブルが固定されます。
折りたたまれたフレキシブル基板の中の
コネクタにフラットケーブルを取り付けます。
フラットケーブルをコネクタに差し込み
金属部分を矢印方向にスライドさせます。
フラットケーブルが固定されます。
3300μFの電解コンデンサの
シールドを取り付けます。
3ヶ所のつめを溝に引掛けて
シールドを固定します。
フィルム基板を折りたたむときに
隙間にフラットケーブルを入れます。
折りたたまれたフレキシブル基板。
LCD受けを取り付けます。
裏側のつめを溝にはめ込みます。
LCD受け表側の右のつめを
溝にはめ込みます。
LCD受け表側の左のつめを
溝にはめ込みます。
LCD受けが固定されました。
LCD受けに左側のつめに
LCDをはめ込みます。
LCD受け右側のつめに
LCDをはめ込みます。
ストッパの穴に突起を入れます。
LCDが固定されました。
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