DOLBY NR IC HA11226を使用した、PIONEER SK-70の調整

2015年1月20日作成、2015年1月21日更新

調整時の参考資料
DOLBY NR IC HA11226を使用した、PIONEER SK-70の調整に使用した資料です。
Lo-Dのカセットデッキ D-E20 サービスブック
Lo-Dのカセットデッキ D-550 サービスブック
PIONEERのラジカセ SK-900 サービスガイド
カセットメカ部の調整 

3kHzテープスピード調整テストテープ(STD-301A)でテープスピード調整。
LINE OUTに周波数カウンターを接続して測定する。
モーター背面のテープスピード調整用の半固定抵抗がある穴に、
マイナスドライバーを差し込んで回すことにより調整出来ます。
周波数カウンターの表示が、3,000Hz±75Hz (4.76cm/s ±2.5%)になるように調整します。
カセットデッキなどは、±30Hz以内。
30分以上ヒートランしたあと調整してください。
またこの調整はテープの中間で調整します。

10kHz -20dB アジマス調整用テストテープ (STD-341A)。
LINE OUTに、ミリパルを接続して測定。
左右を最大レベルになるように、録再ヘッドのアジマス調整ネジを回す。
調整後は、ネジの固定にペイントロックをする。
最大値より-2dB以内。
両チャンネルの最大値が異なるときは、両チャンネルの最大値の中央に合わせます。
オーディオ部調整箇所

画像をクリックすると大きくなります。
ヘッドからの配線無し。

画像をクリックすると大きくなります。
半固定抵抗を交換した基板で、ヘッドからの配線あり。
録音バイアス調整

BFCスイッチを1の位置。
テープセレクタをノーマル。
マニュアル録音状態でREC LEVELツマミを最小にする。
録再ヘッドL、録再ヘッドR、録再ヘッドE (又はシールド)にミリパルを接続して測定。
録音バイアスLと録音バイアスRの半固定抵抗を回して、粗調整として3.6mVに調整しました。

 
BIASトラップ調整

BFCスイッチを1の位置。
テープセレクタをノーマル。
マニュアル録音状態でREC LEVELツマミを最小にする。
TP3(L)とTP4(R)とアースに、ミリパルを接続する。
BIASトラップLとBIASトラップRのフェライトコアを回して最小レベルにする。
最小値より+1dB以内。
★録再ヘッドからのシールド線接続部で測定するときは、最大になるようにレベル調整。

DOLBY NR IC HA11226

8番ピンと9番ピンは、ドルビーICのエンコードとデコード出力。
再生時での出力は、ラインアウトとレベルメーターとヘッドホンなどへの出力になります。
録音時は、録音アンプへの出力になります。
5番ピンと12番ピンは、2番ピンと15番ピンからの入力アンプの出力。
録音時のモニター用で、ラインアウトとレベルメーターとヘッドホンとAGCなどへの出力になります。

↑Lo-Dのカセットデッキ D-E20のドルビー回路

↑Lo-Dのカセットデッキ D-550のドルビー回路
ドルビー再生レベル調整

テープセレクタをノーマル。
ドルビーNRスイッチをOFF。
TP1(L)とTP2(R)とアースに、ミリパルを接続する。
ドルビー基準レベルテープ (400Hz、200nwb/m)を再生する。
再生レベルLと再生レベルRの半固定抵抗を回して、0.775V (0dBs)に調整する。
ドルビー利得調整
テープセレクタをノーマル。
ドルビーNRスイッチをOFF。
TP1(L)とTP2(R)とアースに、ミリパルを接続する。
オシレーターで5kHzの信号を発生して、アッテネーターを接続してAUX端子に繋げます。
録音状態にして、アッテネーターでミリパルが-30.4dBs/22.4mVになるように調整する。
ドルビーNRスイッチをONにした時に、ミリパルが-22.4dBs/59mVになるように、
ドルビー利得調整の半固定抵抗を調整します。
5kHzの信号を使う調整法は、8番ピンと9番ピンで測定します。
RT5は、ドルビー利得調整です。



2kHzを使用してドルビー利得調整では、5番ピンと12番ピンを測定してから、次に8番ピンと9番ピンを測定します。
RT5は、ドルビー利得調整です。


19kHzトラップ (MPXフィルター) の調整

ドルビーNRスイッチをOFF。
オシレーターで19kHzの信号を発生して、AUX端子に繋げます。
TP1(L)とTP2(R)とアースに、ミリパルを接続する。
マニュアル録音状態にしてから、ゆっくりと録音ボリュームを上げる。
ミリパルが最小値になるようにMPXフィルターのフェライトコアを調整する。
シールドケースに穴がなく、MPXフィルター調整をしない機種も有ります。
MPXフィルタースイッチのある機種は、ONにして調整します。
録再出力レベルの調整

BFCスイッチを1の位置。
テープセレクタをノーマル。
ドルビーNRスイッチをOFF。
TP1(L)とTP2(R)とアースに、ミリパルを接続する。
オシレーターで400Hz -10dBの信号を発生して、AUX端子に繋げます。
マニュアル録音状態にして、録音ボリュームでミリパルが0.775mv (0VU)になるように調整する。

TP1(L)とTP2(R)とアースに接続したミリパルを外し、TP3(L)とTP4(R)とアースに接続する。
400Hzの信号が左右同じになるように、録音レベルLと録音レベルRの半固定抵抗で調整する。
ミリパルを外して、ラインアウト端子に繋ぎ出力レベルをみる。
@ノーマルポジションの生カセットテープをセットして、400Hzの信号を録音する。
A録音したテープを巻き戻し、ファンクションをテープにしてからテープ再生状態にする。
Bミリパルで、テープの再生レベルを確認する。
C録音と再生をくりかえしながら、400Hzの信号の録音と再生が同じになるように、
 録音レベルLと録音レベルRの半固定抵抗で調整する。
バイアス電流の精密調整

BFCスイッチを1の位置。
テープセレクタをノーマル。
ドルビーNRスイッチをOFF。
オシレーターの信号を、1kHzにする。
マニュアル録音状態にして、録音ボリュームで400Hzの時と同じレベルにする。
オシレーターの出力を、アッテネーターで-20dBにする。
@ノーマルポジションの生カセットテープをセットして、1kHzの信号を録音する。
Aいったんポーズ状態にして、オシレーターの1kHzの信号を、10kHzにする。
Bポーズを解除して、10kHzの信号を録音する。
C録音したテープを巻き戻し、ファンクションをテープにしてからテープ再生状態にする。
Dミリパルで、テープの再生レベルを確認する。
E録音と再生をくりかえしながら、1kHzと10kHzの信号が録音と再生で同じぐらいになるように、
 バイアス調整Lとバイアス調整Rの半固定抵抗で調整する。
録再出力レベルの再調整
バイアス電流調整後に、もう一度400Hzの信号で録音出力レベルの再調整をします。
ドルビー録音の動作確認
BFCスイッチを1の位置。
テープセレクタをノーマル。
ドルビーNRスイッチをON。
オシレーターの信号を、1kHzにする。
マニュアル録音状態にして、録音ボリュームで400Hzの時と同じレベルにする。
オシレーターの出力を、アッテネーターで-20dBにする。
@ノーマルポジションの生カセットテープをセットして、1kHzの信号を録音する。
Aいったんポーズ状態にして、オシレーターの1kHzの信号を、5kHzにする。
Bポーズを解除して、5kHzの信号を録音する。
C録音したテープを巻き戻し、ファンクションをテープにしてからテープ再生状態にする。
Dミリパルで、1kHzと5kHzの信号の再生レベルが±3dB以内であることを確認する。

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