FMとMW(AM)ラジオの調整

2018年6月22日更新


SONY CF-6600のラジオ部の調整です。
シングルスーパーヘテロダインのFM/AMラジオの調整の参考になります。

ダイヤルの指針合わせ

ダイヤルシャフトを反時計方向に回しきります。
指針の緑色の線を、目盛板の下側にあるマークに合わせて取り付けます。
各メーカーのそれぞれの機種の指定位置に合わせます。


指針合わせ後、指針とダイヤル糸をペイントロックします。
AMラジオのIF調整

フェライトコアの調整には、非磁性体の高周波ドライバーを使用してください。
金属製ドライバーを使用すると、触れるだけで周波数がずれてしまい調整ができません。
楊枝や竹、樹脂棒などを削って自作することもできます。

 
信号発生器とミリパルを使用します。
ミリパルをLINE OUTに接続します。
信号発生器から
AMラジオの中間周波数455kHzを、400Hzで30%AM変調をしてループアンテナから送信します。
AMのIFTを調整ドライバーで、ミリパルの振れが最大になるように調整します。

アナログテスターを使用する場合はヘッドホン出力に接続して、0.5〜5V ACレンジで使用してください。
シグナルメーターがある機種は、シグナルメーターの振れも最大になるのを確認します。

アナログテスターにAC0.5V〜5Vレンジがない場合のアダプターです。
イヤホンやスピーカー出力端子につなぎます。

T6のコアを最初に赤、次に青をミリパルの振れが最大になるように調整します。
シグナルメーターがある機種は、シグナルメーターの振れも最大になるのを確認します。

次にT4のコアをミリパルの針が最大になるように調整します。
T4はシールドケースに覆われて、無調整の場合もあります。
シグナルメーターがある機種は、シグナルメーターの振れも最大になるのを確認します。
AM周波数範囲調整

ダイヤル指針を左側に回しきった位置にします。
SONYのラジオは、AMの下限が520kHzで、上限が1680kHzで調整する機種がいくつかあります。

信号発生器からAMラジオの周波数520kHzを、400Hzで30%AM変調をしてループアンテナから送信します。
T5のAM OSCのコアを520kHzの信号が受信できるように調整します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

530kHzで調整することもできます。(AM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)

ダイヤル指針を右側に回しきった位置にします。

信号発生器からAMラジオの周波数1,680kHzを、400Hzで30%AM変調をしてループアンテナから送信します。
CT4のトリマーを1,680kHzの信号が受信できるように調整します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

1,600kHzで調整することもできます。(AM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)
AMトラッキング調整

ダイヤル指針を左側に回しきった位置にします。
SONYのラジオは、AMの下限が520kHzで、上限が1680kHzで調整する機種がいくつかあります。

信号発生器からAMラジオの周波数520kHzを、400Hzで30%AM変調をしてループアンテナから送信します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるようにバーアンテナのコイルを左右に動かして調整します。

530kHzで調整することもできます。(AM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)

ダイヤル指針を右側に回しきった位置にします。

信号発生器からAMラジオの周波数1,680kHzを、400Hzで30%AM変調をしてループアンテナから送信します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように、
CT3のトリマーを調整します。
1,600kHzで調整することもできます。(AM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)
ラジオの各調整は、ミリパルやテスターの振れが最大となるように2〜3回繰り返して行います。
受信範囲調整とトラッキング調整は、トリマーの調整で終わるようにします。
FMラジオのIF調整
10.7MHzの信号を直接接続時の参考用です。

FMフロントエンドの回路図です。

ラジオ基板図です。

シグナルメーターがある機種は、シグナルメーターの振れが最大になるように調整します。
シグナルメーターのある機種は、CF-6600の修理も参考にしてみてください。
シグナルメーターのない機種は、信号発生器とミリパルを使用します。
ミリパルをLINE OUTに接続します。

アナログテスターを使用する場合はヘッドホン出力に接続して、0.5〜5V ACレンジで使用してください。
ダイヤル指針は、放送局のない位置に合わせます。
信号発生器から
FMラジオの中間周波数10.7MHzを、400HzでFM偏移22.5kHzにして、FM外部アンテナ端子に接続します。
外部アンテナ端子入力で信号が弱いときは、ループアンテナを使用する方法もあります。
SGの出力はシグナルメーターの動きが分かりやすい位置になるように調整します。
SGの出力がある時は、ザーという局間ノイズは減ります。
機種によって局間ノイズや調整のしやすさは違いますので、調整しやすいようにそれぞれ設定をします。

10.7MHzの信号が外部アンテナやループアンテナで弱いときは、
周波数変換のトランジスターの手前に信号発生器を接続します。
FMのIF調整は、周波数変換回路の手前に入力する方が調整はしやすくなります。

T1、T2、T3の順番で、FMのIFTを調整ドライバーでシグナルメーターとミリパルの振れが最大になるように調整します。
シグナルメーターのない機種はSGは無変調に設定して、局間ノイズが少し減るくらいに出力にして調整する方法もあります。
ミリバルと音を聴いて局間ノイズが減るように調整します。
  テスターを使用してのT3(検波コイル)IF調整について

アナログテスターで調整できます。
デジタルテスターを接続した場合は、デジタルテスターから発生するノイズで調整できないことがあります。
テスターを0.5V〜1VのDCレンジにします。

R35の9.1kΩに、テスターのプラス側を接続し、マイナスはアース側に接続します。

信号発生器は中間周波数10.7MHzを無変調で接続します。
テスターが0VになるようにT3を調整します。

FM検波部分の回路図です。
FM周波数範囲調整

ダイヤル指針を左側に回しきった位置にします。
SONYのラジオは、FMが76MHzから90MHzの機種は、下限が75MHzで、上限が91.5MHzで調整する機種がいくつかあります。

信号発生器から
FMラジオの周波数75MHzを、400HzでFM偏移22.5kHzにしてFM外部アンテナ端子に接続します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるようにL3 FM OSCのコアを動かして調整します。

76MHzで調整することもできます。(FM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)

ダイヤル指針を右側に回しきった位置にします。

信号発生器からFMラジオの周波数91.5MHzを、400HzでFM偏移22.5kHにしてFM外部アンテナ端子に接続します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように
CT2のトリマーを動かして調整します。
90MHzで調整することもできます。(FM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)
FMトラッキング調整

ダイヤル指針を左側に回しきった位置にします。

信号発生器から
FMラジオの周波数75MHzを、400HzでFM偏移22.5kHzにしてFM外部アンテナ端子に接続します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるようにL2 FM RFのコアを動かして調整します。

76MHzで調整することもできます。(FM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)

ダイヤル指針を右側に回しきった位置にします。

信号発生器からFMラジオの周波数91.5MHzを、400HzでFM偏移22.5kHzにしてFM外部アンテナ端子に接続します。
ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように
CT1のトリマーを動かして調整します。
90MHzで調整することもできます。(FM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正するを参照)
FMのIF調整ではSGの出力は無変調ですが、変調を乗せて調整する方法もあります。
基本的にラジオの各調整のほとんどは、シグナルメーターやミリパルやテスターの振れが最大となるように
2〜3回繰り返して行います。
コイルは低い周波数の調整、トリマーは高い周波数の調整です。
受信範囲調整とトラッキング調整は、トリマーの調整で終わるようにします。
MPXの19kHz調整

MPXの回路図

別機種のマニュアルなのでVR2になっていますが、CF-6600ではVR1 10kΩです。

19kHzの調整用の半固定抵抗 RV1 10kΩです。

正規調整法で、IC1 HA11227の12番ピンに、100kΩを周波数カウンターの間に入れて測定しました。
周波数カウンターは、19kHzを表示しています。
周波数カウンターのケタが少ないので、あまり微調整はできません。


12番ピンからの信号を、抵抗を入れないで直接測ってみました。
FMステレオセパレーション調整

別機種のマニュアルですが、調整方法はほとんど同じです。

信号発生器とミリパルを使用します。
ミリパルをLINE OUTに接続します。

搬送周波数83MHzが放送局と混信するときは、放送局のない周波数にします。
 
左チャンネルと右チャンネルを切り替えて、セパーレーションのレベルを測定します。

ラジオ基板の裏側にある、FMステレオセパレーション調整箇所です。
 
R57 110Ω、R58 510Ω、R59 200Ω。
十分なセパレーションでしたのでこのままにします。
固定抵抗ではなく、半固定抵抗を使用している機種のほうが調整が楽です。

半固定抵抗を使用する場合は、300Ω位の半固定抵抗を使用してください。
AM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正する

信号発生器のAMの530kHzの信号を受信してみます。
微妙に低い周波数へ、少しずれています。

600kHzも少しずれています。
 

700kHzも少しずれています。

800kHzも少しずれています。

1000kHzも少しずれています。

1200kHzも少しずれています。

1400kHzも少しずれています。  

1600kHzは、ほぼ合っています。。 
AM周波数範囲とAMトラッキングの再調整

信号発生器をAMの530kHzに設定します。

ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

信号発生器をAMの1600kHzに設定します。

ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

1400kHzも少しずれていますが、再調整前より良いです。

1200kHzも少しずれていますが、再調整前より良いです。

1000kHzも少しずれていますが、再調整前より良いです。

800kHzも少しずれていますが、再調整前より良いです。

700kHzは、ほぼ合ってきました。

600kHzも、ほぼ合っています。

530kHzも、ほぼ合っています。
ダイヤル指針と目盛板が、
なるべく合うように再調整しました。
途中の周波数が合わない場合は、
一番必要な周波数が合うように、
周波数の上限と下限を調整します。
その場合は必要な周波数以外は、
多少表示とはずれてしまいます。
FM受信時のダイヤル指針と目盛板のずれを補正する

信号発生器のFMの76MHzの信号を受信してみます。
高い周波数へ、少しずれています。

78MHzも、高い周波数へ少しずれています。
 

80MHzも、高い周波数へ少しずれています。

82MHzも、高い周波数へ少しずれています。

84MHzも、高い周波数へ少しずれています。

86MHzは、低い周波数へ少しずれています。

88MHzも、低い周波数へ少しずれています。

90MHzは、ほぼ合っています。
FM周波数範囲とFMトラッキングの再調整

信号発生器をFMの76MHzに設定します。

ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

信号発生器をFMの90MHzに設定します。

ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

信号発生器のFMの76MHzの信号を受信してみます。
高い周波数へ、少しずれています。
トリマー調整後は、低い周波数がずれるようです。

76MHzにダイヤル指針を合わせて、
信号発生器の信号を少しずつ移動して受信してみます。
75.884MHzになりました。

トリマー調整後のずれを補正した周波数に設定します。

ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

信号発生器をFMの90MHzに設定します。

ミリパルとシグナルメーターが最大に振れるように調整します。

信号発生器をFMの76MHzに設定します。

ダイヤル指針が76MHzで受信しています。

78MHzも合いました。

80MHzも合いました。

82MHzも合いました。

84MHzは、高いほうへ少しずれています。

86MHzは、低い周波数へ少しずれています。

88MHzも、低い周波数へ少しずれています。

90MHzは合います。
84MHz、86MHz、88MHzは少しずれましたが、
主要放送局の周波数帯は合っています。
途中の周波数が合わない場合は、
一番必要な周波数が合うように、
周波数の上限と下限を調整します。
その場合は必要な周波数以外は、
多少表示とはずれてしまいます

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