カセットデッキのキャリブレーションの操作方法

2015年4月30日作成

カセットの音が悪い。
ドルビーNRを使用すると音がこもる。
これらは整備されたデッキでも、使用するテープに合っていないために起きる現象でもあります。
テープの特性を調整してデッキに合わせることで、テープ本来の性能を発揮できます。
キャリブレーションという機能の操作方法を紹介します。
バイアス調整は周波数特性の調整で、録音感度調整はテープの感度を合わせます。
録音感度が合わないと、ドルビーNRはうまく動作できません。
現在市販されているローノイズテープは、感度が低いので、バイアス調整だけではドルビーNRを使用すると音がこもります。

3ヘッドデッキで同時再生モニターをしている時、キャリブレーション機能の録音感度調整を下げると音がこもることで確認できます。
カセットデッキは、基準テープを使用するとうまく動作するようになっていますが、
違う種類のテープを使用すると周波数特性や感度の違いで基準テープとは少し違った録音になります。

基準テープは取扱説明書に載っていますが、ほとんどその当時のテープは入手できません。
キャリブレーションによる音の変化と、ドルビーNRの動作の音が聴けます。
バイアス調整と録音感度調整のある、3ヘッドデッキのキャリブレーションの操作方法

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A&D GX-Z7100の取扱説明書。
(GX-Z9100の取扱説明書より、詳しく書いてあります)

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SONY TC-K555ESRの取扱説明書。

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AIWA XK-009の取扱説明書。 
バイアス調整のある、3ヘッドデッキのキャリブレーションの操作方法

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A&D GX-Z6100の取扱説明書。

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Victor TD-V711の取扱説明書。
ATRS (自動周波数特性補正)のある、3ヘッドデッキのキャリブレーションの操作方法
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Lo-D D-2200MBの取扱説明書。
バイアス調整のある、2ヘッドデッキの操作方法

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A&D GX-R3500の取扱説明書。

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AIWA XK-R515の取扱説明書。
カセットテープ音質グレードアップ術@★
カセットテープのラジカセやデッキでの調整による音の変化を紹介します。
SONY C-90 HFBのテスト
 
SONYの新製品のHF90分テープをテストしてみます。
原産国はテープが韓国、組み立てがインドネシアです。
 
リーダーテープにはテープの走行方向と、A面とB面の表示があります。
気づいていない人が多いですが、ラベルシートの裏側には使用上のご注意が書いてあります。
使用方法と保存方法が書いてあります。
左側が旧製品で、右側が新製品です。
ケースの厚みとハーフの違いがあります。
HFの旧製品と新製品とmaxellのURとの比較です。
細かく見ると、HFの新製品はURと共通点が多いです。
上がmaxellのUR。
中央がSONYの新製品のHFB。
下がSONYの旧製品のHFA。
上がmaxellのUR。
中央がSONYの新製品のHFB。
下がSONYの旧製品のHFA。
使用するデッキは、SONYのTC-K555ESRです。
3ヘッド、デュアルキャプスタン、クーオーツロックDDモーターです。
テープの性能をフルに引き出すキャリブレーション(較正)機能が
搭載されています。
バイアスと録音レベルキャリブレーションつまみをセンターにして、
キャリブレーションスイッチをONにしてみます。
バイアスはちょうど良いようですが、テープの感度が低いようです。
このままでは、ドルビーNRがうまく動作できません。
キャリブレーション機能を使用しない時の再生音の比較をします。

★比較用に、ソースモニターからの元の音源の音です★

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルビーNRはOFFの再生音★

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルービーNR-BタイプをONの再生音★

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルービーNR-CタイプをONの再生音★

高音域の多い音源は、録音レベルはもう少し低めにした方がよさそうです。
このように、バイアスは適正でも感度が低いとドルビーNRはうまく動作しません。
感度が適正でもバイアスが適正でない場合も同じです。
また、バイアス調整だけの付いたデッキでは、ドルビー録音はうまく動作しません。
録音レベルキャリブレーションを、適正位置までレベルを上げます。
キャリブレーション機能を使用した時の再生音の比較をします。

★キャリブレーション後、ドルビーNRはOFFの再生音★

★キャリブレーション後、ドルービーNR-BタイプをONの再生音★

★キャリブレーション後、ドルービーNR-CタイプをONの再生音★

高音域の多い音源は、録音レベルはもう少し低めにした方がよさそうです。
このように、バイアスと録音感度がイコライザーの調整が出来るデッキを使用することにより、
テープの性能を引き出せます。
さらに、高性能の音楽用テープを使用することにより、より良い音で録音再生できます。
このように録音されたテープをラジカセで再生すると、ラジカセの自己録再音より、さらに良い音で再生されます。
SONY C-90 HFAのテスト

SONYの旧製品のHF90分テープをテストしてみます。
原産国はテープが韓国、組み立てがタイです。
バイアスと録音レベルキャリブレーションつまみをセンターにして、
キャリブレーションスイッチをONにしてみます。
バイアスはちょうど良いようですが、テープの感度が低いようです。
このままでは、ドルビーNRがうまく動作できません。
キャリブレーション機能を使用しない時の再生音の比較をします。

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルビーNRはOFFの再生音★

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルービーNR-BタイプをONの再生音★

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルービーNR-CタイプをONの再生音★

高音域の多い音源は、録音レベルはもう少し低めにした方がよさそうです。
録音レベルキャリブレーションを、適正位置までレベルを上げます。
キャリブレーション機能を使用した時の再生音の比較をします。

★キャリブレーション後、ドルビーNRはOFFの再生音★

★キャリブレーション後、ドルービーNR-BタイプをONの再生音★

★キャリブレーション後、ドルービーNR-CタイプをONの再生音★

高音域の多い音源は、録音レベルはもう少し低めにした方がよさそうです。
maxell UR-90Lのテスト

maxellのUR90分テープをテストしてみます。
原産国はテープが韓国、組み立てがインドネシアです。
バイアスと録音レベルキャリブレーションつまみをセンターにして、
キャリブレーションスイッチをONにしてみます。
バイアスはちょうど良いようですが、テープの感度が低いようです。
このままでは、ドルビーNRがうまく動作できません。
キャリブレーション機能を使用しない時の再生音の比較をします。

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルビーNRはOFFの再生音★

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルービーNR-BタイプをONの再生音★

★バイアスは適正、感度が低い時、ドルービーNR-CタイプをONの再生音★

高音域の多い音源は、録音レベルはもう少し低めにした方がよさそうです。
録音レベルキャリブレーションを、適正位置までレベルを上げます。
キャリブレーション機能を使用した時の再生音の比較をします。

★キャリブレーション後、ドルビーNRはOFFの再生音★

★キャリブレーション後、ドルービーNR-BタイプをONの再生音★

★キャリブレーション後、ドルービーNR-CタイプをONの再生音★

高音域の多い音源は、録音レベルはもう少し低めにした方がよさそうです。

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