カセット用テストテープを作るPart4

2016年6月9日作成開始 2021年1月29日更新

★業務用テストテープと自作テストテープの違い★
(2016年8月16日 2016年12月9日更新)
業務用テストテープは、カセットデッキで録音して製造されていません。
録音用として市販されているマクセルなどのカセットテープと、録音済みで販売されているテープの製造過程の違いです。

●録音用として市販されているカセットテープの製造工程●

録音用の市販テープの参考資料として、
1984年5月の「ラジオの製作」のカセットテープ集中講座から。

 


幅1メートルほどのテープをカセットに巻かれる長さの両端にリーダーテープを繋ぎ、
何枚もの刃でカセットテープの幅3.81mmに一度にカットされたあとハーフに収めます。
この大きなロール1本で、C-60分テープで800巻ちかくもできるそうです。
マクセルULのテープを見ると、リーダーテープの繋ぎ目の白い部分がテープの幅になっているのを確認できます。
幅広のロールから、カットされていることがわかります。



●業務用のカセットテープやミュージックテープの製造過程●
辰巳出版 2015年12月21日発売 「日本カセットテープ大全」から
東京電化とヤブキ録音工房を参考資料として載せます。

 

東京電化
本の記事には、ぼかしを入れています。

まず元音源をマスタリング作業で、1/2インチのテープにコピーします。
1/2インチのマスターテープを、カセットテープの幅の3.81mmテープにダビングします。

このカセットテープ幅のテープはパンケーキと呼ばれ、オープンリールのように大きなロールになっています。

録音されたパンケーキは、1巻ずつリーダーテープを繋いで巻き取られます。
東京電化のテープを見ると、リーダーテープを繋いだ白い部分が市販のテープと違うのが確認できます。
白い部分がリーダーテープの幅より狭くなっているのを確認できます。



ヤブキ録音工房のダビング機器です。
自分たちでメンテナンスしやすいしやすい古い機械を残して使用しています。
以前、テストテープ製作について大変お世話になりました。


元音源をアナログでのマスタリング作業で、1/2インチのテープにコピーします。
1/2インチのマスターテープを、カセットテープの幅の3.81mmテープにダビングします。
このカセットテープ幅のテープはパンケーキと呼ばれ、オープンリールのように大きなロールになっています。
録音されたパンケーキは、1巻ずつリーダーテープを繋いで巻き取られてからハーフに収められます。

ヤブキ録音工房のテープも、リーダーテープを繋いだ白い部分が市販のテープと違うのが確認できます。
白い部分がリーダーテープより幅が狭くなっているのが確認できます。


●業務用のテストテープとミュージックテープ●
A・BEXのテストテープ


TAPEXのテストテープ


ミュージックテープ


昔のラジカセに付属していたデモテープ



業務用のダビング機材での録音済みテープは、
3.81mmのカセットテープ 幅のオープンリールのようなデッキで録音されています。
ヘッドもしっかりと固定されていて、精密に調整されています。
カセットハーフの影響もなく、余裕ある大きなメカで録音されます。

 


●自作テストテープの場合●
業務用のテストテープは一部を除き、フルトラックのヘッドで記録されています。
カセットデッキには、フルトラックのヘッドを使用したものはありません。
基本的には2トラックモノラルと、4トラックステレオがあります。
モノラルとステレオの互換性を得るため、ステレオはモノラルトラックを2つに分けています。
業務用のフルトラックデッキと同じものは、ステレオトラックの民生用カセットデッキで作ることは不可能です。
そこで、ステレオカセットデッキで出来る範囲で製作しています。

カセットデッキはヘッドブロックが動き、メカの精度だけでなくテープやカセットハーフの精度も影響しています。
カセットテープという規格を使用する限り仕方ありません。


使用するカセットデッキは、モノラルの2ヘッドデッキがヘッドのギャップの数としては理想的です。
ただし、2ヘッドでは録音レベルの監視ができません。
同時再生できる3ヘッドが理想的です。
しかし、残念ながらステレオカセットデッキでモノラル3ヘッドはありません。
ステレオカセットデッキの3ヘッドの場合は、独立懸架3ヘッド方式が理想的です。

SONY TC-K555ESRの独立懸架3ヘッド方式です。
「カセット用テストテープを作るPart1」で使用しましたが、ヘッドが摩耗してしまうため製作中止となりました。
次に使用したのが、摩耗しにくいフェライトヘッドを使用した3ヘッドデッキです。

A&D GX-Z9100です。
残念ながら独立懸架3ヘッド方式ではないので、コンビネーションヘッドとしての組み立て精度となります。
のちにGX-Z9100EVで独立して調整できるヘッドになっていますが、GX-Z9100EVは持っていません。
所有しているGX-Z9100を専門業者に整備してもらい、「カセット用テストテープを作るPart2」から実験を開始しました。
ステレオカセットデッキで作ったテストテープを、業務用テストテープと比べること自体無理があります。
それでもある程度使えるレベルまで追い込んで実験と製作を続けました。
あまりにも精度を追求しようとして、ストレスで体調を悪くしてしまい何度か製作をやめました。
その後も製作してほしいと依頼を受けましたので、もう少し効率良く製作できないか実験研究を再開しました。
今回も、ステレオカセットデッキGX-Z9100で製作します。
あくまでも、整備されたGX-Z9100の精度が基準になります。


業務用途で使用する場合、市販のステレオカセットデッキで製作したテストテープは、
業務用テストテープと比較して精度が落ちることを理解した上で使用してください。

 

●フルトラックのヘッドについて●

左はカセットのステレオヘッド、右のヘッドは1/2インチ用のヘッドです。
1/2インチ用を使用すればフルトラックが実現しそうです。
「カセット用テストテープを作るPart5」では、モノラルヘッドで挑戦する予定です。
その次に1/2インチのヘッドに挑戦してみたいです。
 
テストテープ信号用CDを使用して製作する、微調整をしないテストテープ製作
(2016年6月9日 2016年7月24日更新)

テストテープ製作用のテストテープ信号用CDを使用します。
デッキの録音レベルボリュームではレベル設定がしにくいため、微調整用フェーダーボックスを使用します。
今回は、録音時の同時再生モニターをしながらの微調整はしません。
再生レベルのチェック用に、ラインアウトをマルチレベルメーターを接続しておきます。
ヘッドホン端子からの出力を針式メーターのデッキに接続して、ミリパルの代わりの簡易メーターにします。

テープスピード調整用は、315Hz・333Hz・400Hz・3kHzを使用出来ます。
アジマス調整用は、6.3kHzを使用します。
315Hz・333Hzは0dB付近で、400Hzは-2dB付近で、3kHzと6.3kHzは-10dB付近に設定します。
録音時の同時再生モニターをしながらの微調整をしないので、再生時に多少のレベル変動があります。
「カセット用テストテープを作るPart1」と同じレベル変動です。


★テープスピード調整は、テストテープ製作用のテストテープ信号用CDの音と同時再生で合わせます。
楽器の調律と同じ方法です。
周波数カウンターも使用できます。
★アジマス調整は、左右の最大出力レベルで合わせる方法ですと、
レベル変動がある場合は合わせにくいかもしれませんが、
テープによっては安定していることもあります。
オシロスコープを使用しての位相合わせもできます。

これからテストテープを製作して、どの程度使えるか実験をしてみます。
「カセット用テストテープを作るPart1」と同じレベル変動ですので、一応実用レベルです。
 テストテープ信号用CDを使用して製作
(2016年7月11日 2016年7月14日更新)

テストテープ製作用のテストテープ信号用CDを使用します。
デッキの録音レベルボリュームではレベル設定がしにくいため、微調整用フェーダーボックスを使用します。
最初は、録音時の同時再生モニターをしながらの微調整はしません。
再生レベルのチェック用に、ラインアウトをマルチレベルメーターを接続しておきます。
ヘッドホン端子からの出力を針式メーターのデッキに接続して、ミリパルの代わりの簡易メーターにします。

テストテープ製作用のテストテープ信号用CDを使用します。
デッキの録音レベルボリュームではレベル設定がしにくいため、微調整用フェーダーボックスを使用します。
今回は、録音時の同時再生モニターをしながらの微調整はしません。
再生レベルのチェック用に、ラインアウトをマルチレベルメーターを接続しておきます。
ヘッドホン端子からの出力を針式メーターのデッキに接続して、ミリパルの代わりの簡易メーターにします。
針式メーターのデッキの右チャンネルのラインアウト出力をAGCに接続します。
「カセット用テストテープを作るPart3」のAGCと同じ動作状態になります。

画像をクリックすると動画を再生します。(WMV SD 640×480)
同じテープを録音同時再生モニターから巻き戻しをして、再生状態までの比較映像が見られます。
AGCの設定具合かテープの重ね録音によるものか、AGCの状態があまりよくありませんでした。
AGCのリリースタイムがアジマス用の設定でしたので、長すぎたかもしれません。
録音同時再生モニターから、巻き戻して再生状態の時の方がわずかに再生レベルが下がります。
基準レベルテープを作る場合は、同時録音再生と巻き戻し後の再生レベルの差を補正して録音しなければなりません。
巻き戻し後の再生レベルが希望の再生レベルになるように、録音レベル調整を何度か繰り返す必要があります。

映像は録音同時再生モニター時に、0dBの616mVになるように設定しています。
信号レベルの再テスト
(2016年7月23日 2016年7月24日更新)
テストテープ製作に使用しているGX-Z9100に合わせて、信号レベルを再度テストしてみます。

315Hz/0dBをモニターをソースの状態で、ミリパル接続時の状態で測定します。
GX-Z9100のラインアウト出力がミリパルに接続されています。
ミリパルの入力にデジタルマルチメーターも接続されています。

同じ信号入力状態で、ミリパルを外します。
GX-Z9100のラインアウト出力をデジタルマルチメーターに直接接続します。
1mV高くなりますが、誤差の許容範囲で問題ないと思います。

GX-Z9100のラインアウト出力をデジタルマルチメーターに接続した状態です。
ヘッドホンの出力をTC-2500のラインイン端子に接続して録音モニター状態にします。
TC-2500のVUメーターが0VUになるように、TC-2500のREC LEVELを調整します。

CDの出力を微調整フェーダーボックスに接続して、GX-Z9100のラインイン端子に接続しています。
 
走行系のクリーニングと消磁をします。

録音モニターをソースの状態で、各周波数で比較測定します。
GX-Z9100の0dBレベルです。
315Hz/0dB。

録音モニターをソースの状態。
GX-Z9100の0dBレベルです。
333Hz/0dB。

録音モニターをソースの状態。
3kHz/-10dB。

録音モニターをソースの状態。
6.3kHz/-10dB。

録音モニターをソースの状態で、デジタルマルチメーターの表示誤差を比較測定します。
右のデジタルマルチメーターの右チャンネル、左のデジタルマルチメーターの左チャンネルを接続。
GX-Z9100の0VUレベルです。
315Hz/-4dB。

右のデジタルマルチメーターの左チャンネル、左のデジタルマルチメーターの右チャンネルを接続。
左右入れ替えて、2mVの誤差を確認。
GX-Z9100の0VUレベルです。
315Hz/-4dB。

パソコンからのCD製作ファイルの音源を、微調整フェーダーボックスに接続します。

録音モニターをソースの状態で、パソコンからの出力を比較測定します。
CD再生時と同じレベルに調整します。
315Hz/0dBを0dBに合わせます。
315Hz/0dB。

315Hz/0dBに合わせた状態で、400Hz/-2dBを録音モニターをソースの状態で出力します。
ドルビー基準レベルです。
400Hz/-2dB。

315Hz/0dBに合わせた状態で、400Hz/-2.1dBを録音モニターをソースの状態で出力します。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2.1dB。

315Hz/0dBに合わせた状態で固定しています。
315Hz/-4dBをパソコンから再生し、テープを録音状態にします。
315Hz/-4dBの録音モニターはテープの状態にします。
キャリブレーションのLEVELを、388mVになるように調整します。
GX-Z9100の0VUレベルです。
315Hz/-4dB。

録音を停止して巻き戻します。
再生状態にして再生レベルを確認します。
GX-Z9100の0VUレベルです。
315Hz/-4dB。

315Hz/-4dBをパソコンから再生し、テープを録音状態にします。
315Hz/-4dBの録音モニターはソースの状態にします。
TC-2500のVUメーターが0VUになるように、TC-2500のREC LEVELを調整します。
GX-Z9100の0VUレベルです。
315Hz/-4dB。

もう一度録音します。
録音を停止して巻き戻します。
最初と違う個所を再生状態にして再生レベルを確認します。
GX-Z9100の0VUレベルです。
315Hz/-4dB。

更にもう一度録音します。
録音を停止して巻き戻します。
三度目の録音した個所を再生状態にして再生レベルを確認します。
再生時はテープの安定している個所や不安定個所により、デジタルマルチメーターの数字が変動します。
VUメーターは追従性が早くないこともありますが、デジタルマルチメーターより安定して見えます。
GX-Z9100の0VUレベルです。
315Hz/-4dB

400Hz/-2.1dBをパソコンから再生し、テープを録音状態にします。
400Hz/-2.1dBの録音モニターはテープの状態にします。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2.1dB。

録音を停止して巻き戻します。
再生状態にして再生レベルを確認します。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2.1dB。

もう一度録音します。
録音を停止して巻き戻します。
二度目の録音した個所を再生状態にして再生レベルを確認します。
再生時はテープの安定している個所や不安定個所により、デジタルマルチメーターの数字が変動します。
VUメーターは追従性が早くないこともありますが、デジタルマルチメーターより安定して見えます。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2.1dB。

400Hz/-2dBをパソコンから再生し、テープを録音状態にします。
400Hz/-2dBの録音モニターはテープの状態にします。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2dB。

録音を停止して巻き戻します。
再生状態にして再生レベルを確認します。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2dB。

もう一度録音します。
録音を停止して巻き戻します。
二度目の録音した個所を再生状態にして再生レベルを確認します。
再生時はテープの安定している個所や不安定個所により、デジタルマルチメーターの数字が変動します。
VUメーターは追従性が早くないこともありますが、デジタルマルチメーターより安定して見えます。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2dB。

400Hz/-1.9dBをパソコンから再生し、テープを録音状態にします。
400Hz/-1.9dBの録音モニターはテープの状態にします。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-1.9dB。

テープの安定している個所や不安定個所により、デジタルマルチメーターの数字が変動します。
VUメーターは追従性が早くないこともありますが、デジタルマルチメーターより安定して見えます。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-1.9dB。

テープの安定しているところでカウンターをリセットします。
テープの安定している個所や不安定個所により、デジタルマルチメーターの数字が変動します。
VUメーターは追従性が早くないこともありますが、デジタルマルチメーターより安定して見えます。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-1.9dB。

録音を停止して巻き戻します。
再生状態にして再生レベルを確認します。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-1.9dB。

もう一度録音します。
録音を停止して巻き戻します。
二度目の録音した個所を再生状態にして再生レベルを確認します。
再生時はテープの安定している個所や不安定個所により、デジタルマルチメーターの数字が変動します。
VUメーターは追従性が早くないこともありますが、デジタルマルチメーターより安定して見えます。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-1.9dB。

もう一度、400Hz/-2dBを録音します。
録音を停止して巻き戻します。
再生状態にして再生レベルを確認します。
再生時はテープの安定している個所や不安定個所により、デジタルマルチメーターの数字が変動します。
VUメーターは追従性が早くないこともありますが、デジタルマルチメーターより安定して見えます。
ドルビー基準レベルは、400Hz/-2dBで良いようです。
GX-Z9100のドルビー基準レベルです。
400Hz/-2dB。
インデックスカードの試作
(2016年7月26日 2016年8月14日更新)



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