アイドラのゴムを自作@
TPR-801のアイドラ用を、いくつかの方法で製作してみます。

2014年11月17日作成/2015年5月18日更新

AIWAのラジカセ、 TPR-801のカセットメカのアイドラゴムのサイズを測る

TPR-801の、ゴムが溶けたアイドラを外します。

ゴムの外径を測ります。

内径を測ります。

厚みを測ります。
 コンパスカッターで、パッキン用ゴム板から作る

コンパスカッター以外にも、サークルカッターというのも有りますが、
直径の最小サイズが合わなかったのでコンパスカッターを選びました。

市販されていないパッキンが作れる、パッキン用ゴム板です。
縦200mm×横150mm×厚さ2mmの、NBRという材質のゴムシートです。

コンパスカッターの紙での切れ味をテストしました。

厚さ0.5mmのゴムシートをカットしてみました。

デジタルノギスで半径のサイズに合わせます。

ゴム板に両面テープを貼ります。

実際にカットしてみたところ、ゴムは柔らかいのでセンターがぶれます。
垂直にカッターの刃を入れて、カットするのは大変難しいです。

別の形の円切りカッターでテストしてみます。
金属製のフレームです。 

針と刃を折りたたんだ状態です。

使用するときはこのようになります。

こちらも厚みのあるゴム板は、垂直にカットするのは難しいです。

切断面はあまりきれいではありません。
ポンチで、パッキン用ゴムシートから作る

パンチマットは、皮抜きポンチを使う時に下に敷きます。

電動ドリル用に使用する、皮抜き抜きポンチを使用します。

低速回転出来るように改造した、ボール盤を使用します

外径サイズ用の皮抜きポンチで穴をあけてみます。

次に内径の皮抜きポンチで穴をあけます。

ゴムは摩擦が大きく熱に弱いので、低速でないと溶けてしまいます。

回転が早かったようで、溶けています。

さらに低速で、外径からカットしてみます。

1回目より低速で内径をカットします。

左が1回目、右が2回目。切り始めと切り終わりで、径が違います。

円は綺麗にカット出来ています。

アイドラの芯金に取り付けてみました。

内径の誤差があるため、外形は少し大きくなってます。
 
ポンチで、厚さ3mmのCRゴム板から作る

厚さ3mmのクロロプレン製ゴム板です。

外径サイズ用の皮抜きポンチで、低速回転で穴をあけてみます。

外径がカットできました。

内径も低速回転でカットします。

かなり低速回転でしたが、切り始めと切り終わりの径に違いが出ます。

円は綺麗にカットされています。

アイドラの芯金に取り付けてみました。

内径の誤差があるため、外径は少し大きくなっています。
熱硬化型ウレタン樹脂で作る
(2015年5月18日)

くつ底補修材として販売されている、熱で硬化するウレタン樹脂です。
これから型を作ります。
耐熱性があり加工しやすい材料をいろいろ探しています。
なるべく入手しやすいものを使用します。

芯金の砲金部分の直径を測ります。

軸穴の径を測ります。

無印良品のポリプロピレン製トレー用仕切り板を使用します。

3枚入っています。

横幅

縦幅

厚さは、芯金と同じくらいです。

固定用治具を製作します。

センターを出します。

治具に取り付けます。

ボール盤で、ポリプロピレン板の固定ネジ用下穴をあけます。

固定ネジ用の穴をあけます。

反対側も同じ作業をします。

ネジでポリプロピレン板を固定します。

ポリプロピレン板の両側を固定します。

まず3枚のポリプロピレン板に、2ミリの軸穴固定用の穴をあけます。

一番上の板を外してから、2枚の板に5ミリの砲金用の穴をあけます。

19ミリの穴あけに、ショートビットを使用してみます。

1回目は回転が速かったため、振動がひどく綺麗にあきませんでした。

2回目は低速回転で開けてみたところ、少し綺麗にあけられました。

2枚目の板を追加して5ミリの穴をあけます。作業が逆になります。

3枚目の板を追加して2ミリの穴をあけます。

19ミリの穴をあけるために、スパイラルステップドリルを用意しました。

治具に19ミリの下穴をあけます。これは綺麗にあきます。

ポリプロピレン板に、19ミリの穴をあけてみました。

スパイラルステップドリルは、綺麗に穴があけられます。

19ミリのショートビットで、振動によりうまくあかなかった状態です。

断面が斜めになってしまいました。

19ミリのショートビットを、低速でゆっくりとあけた状態です。

断面が直角にはなりましたが、あまり綺麗ではありません。

スパイラルステップドリルは、綺麗に穴があけられます。

スパイラルステップドリルは、断面が直角にあけられます。

3枚の板を重ねて固定します。

スパイラルステップドリルであけた穴で製作します。

芯金を取り付け、2ミリのネジで固定します。

電気こんろでお湯を沸かします。

まずは温度により、どのくらい硬化するか実験です。

電気コンロでは、沸騰しない状態にしてみます。

5分以上温めてみました。

表面は硬化していますが、中がもう一息でしたので再度温めます。

温度が低すぎたようで、硬化状態があまりよくありません。

裏側にはゴムが行き届いていなかったようです。

再度、挑戦します。マスキングテープを貼ります。

溝に慎重にゴムを詰め、平らにします。

今度は、ガスコンロで沸騰させます。

ゴムを下向きにしました。

10分程過ぎてから取り出しました。

マスキングテープを剥がします。

2枚の板を外します。

裏側まで、しっかりとゴムが詰まっています。

表側をきれいにして取り出します。

バリが出ています。

カッターで、バリを切り取ります。

直角になっています。

しっかりとゴムと一体化しています。

ゴムの質感もよいようです。後は耐久性がどのくらいあるかです。

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